コンプラ疲れを防ぐ

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代理店経営者の皆さまから「コンプラ疲れ」という言葉を聞くことが増えました。書類が増え、点検が増え、説明義務が増え、保険会社からの依頼も増える。こうした状況が続くと、第一線の疲れは確かに蓄積します。しかし、コンプラ疲れの原因はやらせれる量ではなく、その構造にあると考えています。やらされることが増えたから疲れるのではなく、やり方が統一されないまま、負荷が積み上がることが疲れの正体です。

1.コンプラ疲れが起こるのは
コンプラ疲れは、次のような状況で起こります。
 〇 書類が増える
 〇 点検・チェックが増える
 〇 説明義務が増える
 〇 保険会社からの依頼が増える
これらは本来、仕組みが整っていれば疲れにくいはずです。疲れは「複雑さ × バラバラさ」から生まれます。

2.起きる構造
① 業務プロセスが統一されていない
 人によってやり方が違うから、漏れ誤りの可能性が増え、チェックが必要となり、疲れが増えます。業務のバラバラさは、疲れの最大要因です。
② 改善活動がやりっぱなし
 再発防止策が定着しないと、同じ誤りが繰り返されます。その結果、更にチェック工程が増え、疲れが増えます。
③ 説明責任の準備不足
 報告のたびに資料を探す。その場しのぎの対応が増える。これが疲れを大きくします。
つまり、疲れは量ではなく、その構造から生まれるのです。

3.防ぐための原則
疲れを防ぐための原則は、次の3つです。
① 業務の統一(最優先)
 業務が統一されれば、疲れは自然に減ります。業務統一は品質向上の基礎体力です。
② 誤りを減らす仕組みづくり
 誤りが減れば、チェックが減ります。チェックが減れば、疲れを感じる機会も減ります。誤り防止は、疲れを減らす最短ルートです。
③ 説明責任を果たせる状態をつくる
 探す時間が疲れを感じる最大要因です。整理されていれば疲れません。探す時間の短縮が、疲れを防ぐ強力な仕組みになります。

4.具体的な行動事例
① 更新契約の業務プロセスと管理手法を統一する
 誰がやっても同じ品質になるようにする。誤りが減り、チェックが減り、疲れが減ります。更新契約の統一は、効果が大きいです。
② 事故対応の初動を標準化する
 初動の迷いがなくなり、説明責任が果たしやすくなります。事故初動の標準化は疲れを大きく減らします。
③ 意向把握の理解度確認方法を統一する
 書類の負荷が減り、顧客本位の質が上がります。意向把握確認方法の統一は、疲れと誤りの両方を減らします。
④ 再発防止策は定着できたら廃止を検討する
 多すぎる改善活動は、疲れの原因になり得ます。再発防止策は、業務プロセスに吸収されて定着したら、個別の改善項目としては廃止を検討します。改善活動を続けるのは難しいですが、業務プロセスになることで負担感を感じません。
⑤ ルールブックの収納先を1か所に集約する
探す時間がゼロになり、疲れが大幅に減り、疲れを防ぐ即効薬です。

5.経営者ができること
経営者が、コンプラ疲れを防ぐためにできることは、以下の通りです。
 〇 業務プロセスの統一を経営課題として扱う
 〇 疲れの原因を仕組みで捉える
 〇 改善活動をやりっぱなしにしない
 〇 実務で起きる疲れ具合を定期的に確認する仕組みをつくる
 〇 品質向上のロードマップをつくる
経営者が仕組みで疲れを減らす姿勢を示すと、組織が感じる疲れは、一気に軽くなります。

<まとめ>
コンプラ疲れは、ルールや再発防止策の量で感じるのではなく、その構造から生まれます。
 〇 書類が多いから疲れるのではない
 〇 点検やチェック項目が多いから疲れるのではない
 〇 やり方がバラバラだから疲れる
 〇 改善が定着しないから疲れる
 〇 調べる準備ができていないから疲れる
既にお気づきの通り、疲れを防ぐ最も本質的な方法は、業務の統一です。品質向上は、統一から始まります。その為には、実務に支障が少ない業務プロセスを作り上げることが、スタート地点になります。実務に詳しくない経営者やリーダーが業務プロセスを作ると、担当者が「現場と合っていない」と感じ、統一に抵抗が生まれることがあります。ポイントは、実務に則した業務プロセスです。その為には、漏れや誤りが起きにくい仕組みが機能することではないでしょうか。

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