五輪理事への贈収賄事件

gray olympics concrete block

五輪委員会の理事が経営する会社とコンサルタント契約を締結し、五輪スポンサー、日本選手団の公式スーツ製作、オリンピックモデルのスーツ販売の選定について協力する見返りに、コンサル料を支払った容疑で、紳士服大手社の創業者や代表取締役が収賄罪で逮捕されました。

公式スポンサー、日本選手団の公式商品の提供、ライセンス商品の販売は、企業のブランド価値を高めます。五輪の趣旨にふさわしい企業が選ばれることが望ましいのですが、残念なことに五輪の持つビジネスの側面はブラックです。本日は、五輪のスポンサー企業の在り方について、考えてみます。

五輪の趣旨にふさわしい企業として社会に認められること、すなわち選手選考と同じではないでしょうか。健全な精神と鍛え上げられた運動能力を持ち、予選の大会で直近上位の成績を収め、社会と共存したうえで、その人柄に問題がないことです。

更に、今回の五輪では、SDGs商品が採用されました。終了後に住宅になる選手村、選手宿舎の段ボールベッド、選手村の電気バス、LED照明などは、社会の要請に応えていると思います。SDGs商品など、社会の要請に応える商品を提供することも、新たな条件になります。

それを五輪委員会の理事に認められることが条件になりますが、この条件を満たすために、焦りは禁物です。今回の事件は、選定条件を満たした企業が、一線を越えたことで生じました。大きなプロジェクトに参画する場合などは、今回の事件を教訓とすることが望ましいと思います。

健全な企業の多くは、取締役会、役員ミーティング、朝会などの席上で、今回の事件について意見交換を行っています。意見交換することで、自社で起こさないように気を付けるけん制の機能が働くとともに、収賄罪に対する知識も習得できます。貴社でも、ぜひ論議してみてください。

コメント