契約者との合意なしに契約を計上する行為を無断契約・勝手契約と言います。そもそも無断で契約を計上する人がいる訳もなく、行為を迫られた事情があるようです。本日は、契約者と合意なしに契約を計上する行為について、考えてみます。
行為のきっかけになった事象を3つに分けて考えてみます。①契約者と直接連絡が取れなくなり、更新期限が近づいた、②契約者の代理人と契約している、③契約目標に対し、対象となる顧客がなく計上締切が迫った。
①は、他に連絡を取る手段を持たないか、連絡を取る努力を怠っているケースと、無保険になった場合に責任が自分にあると勘違いしているケースがあるようです。再発防止策としては、複数の連絡手段や連絡場所を確保する、電話が繋がらない場合にSMS送信する、Googleマップを使用して訪問する、連絡が取れない場合にはどうするかを予め契約者と取り決めておくことも考えられます。
②は夫の契約を妻と手続きしているケース、子息の契約を親と手続きしているケース、契約紹介者を窓口にして間接販売しているケースなどがあります。契約実態に誤りがあるのであれば、更新時に契約者名を変更するという対策が考えられます。間接販売をしている場合は、契約者と直接契約するに改めます。そういう契約が他の募集人さんにもないか、確認することも再発防止策になります。
③は成績の打合せなどの時に、過度な追及を受けたケースや、上司からのパワハラなどのケースに起こることが多いようです。成績不振の時の相談窓口を設ける、チームやバディのような仲間に相談することで、成績が満たないことを正当化させる仕組みを持つことなどが、対策として考えられます。相談しやすい環境を作ることで、未然に防ぐ仕組みを作ることは有効です。
上記以外にも、契約者がパソコンやスマホ画面に直接入力して契約する方式を悪用し、募集人が手続きを行う事象も起こっています。再発防止策の策定には、行為者の立場になって考えることが肝心です。「契約者に無断で契約を行わないように厳重注意した」という再発防止策は本質を見失っているので、安易に使わないようにご注意ください。
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