ハロウィンイベント中の事故

photo of women wearing masks

ハロウィンイベント中に、狭い路地に人が殺到して倒れ込み、多くの参加者が亡くなりました。楽しいイベントが、悲惨な惨状となりました。亡くなられた方々のご遺族に対し、お悔やみ申し上げると共に、本日は、未然防止の観点で考えてみます。

ハロウィンは、街中を仮装した人々が歩き回り、それを見物する人が集まるイベントです。歩き回る道筋が決まっていない為、街中に人があふれますが、この事象だけでは、惨事は起こりません。

過度な密集、ケンカ、転倒、クルマの暴走、水道・ガス・電気の異常などが、惨事を引き起こすリスクです。加えて、悪天候、坂道、階段、入場口などは、人の行動を制限してしまうことで、惨事が起こりやすい環境を作ります。今回のような惨事は、複数の要因が重なって起きると考えられています。

未然防止の観点で見ると、惨事が発生することを前提にして、人が集まる場合には、入場制限、順路の設置、天候などの避けられない事象の確認、人の流れが止まる場所での対応、発生した場合のう回路の案内などについて、事前に専門家のアドバイスを踏まえて考えることが望ましいです。

東京ではラグビー日本代表対オールブラックスが国立競技場で6万人を集め、隣の神宮球場では、プロ野球日本シリーズが4万人を同日に集めました。スタジアム周辺には階段が多いことから、同じ事象が起こっても不思議ではありませんが、何も起こらなかったのは、警視庁が過去の警備の知見を生かし、当日のシュミレーションをしていたからだと思われます。

企業がイベントを行う際は、規模の大小を問わず、事前に警察へ相談することが必要です。警察へ相談したら、隣のビルで大規模な集客が行われていたなんてことがあるからです。自社のイベントではありますが、社会から見るとどうなのかという観点を入れて検討するのが得策と思います。

コメント