最近、大手企業を中心に組織長と従業員が二人で1時間程度のミーティングを行うことを「1to1ミーティング」と呼ぶようになりました。本日は、ミーティングの目的や、有効に機能させるための準備などについて、考えてみます。
一般的に1to1ミーティングは、企業経営や業務運営について語り合い、業務の品質向上と、それを担う人材育成を行うことを目的にしています。組織長と従業員が対面、またはWebオンラインで行います。この目的を正確に理解して腹落ちさせれば、準備する事柄は自ずと決まってきます。
組織長が準備すべきは、従業員が業務運営に対して、どのように考えているのか、仕事や会社に対するモチベーションはどうか、家庭環境に変化がないか、などを聞き出す為の対話の流れを作っておくことです。加えて、企業経営や業務運営に関する情報提供ができるように準備しておく必要があります。もちろん、直近の話題を盛り込むなど、話したいと思わせる雰囲気づくりも心掛けたいです。
従業員には、組織長に伝えておきたい業務運営上の課題認識や家庭環境の変化、自身の仕事に関する想いなどについて、予め準備しておくように指示しておくことが肝要です。各自が感情に赴くまま話すより、あらかじめ準備しておいたテーマを話す方が、話す方も聞く方もテーマがブレないからです。
「1to1ミーティング」の取組みは、コロナ禍の影響で在宅勤務が増えた環境下において、直接話ができる機会を作る効果があります。面前では話せない人も、オンラインだと手元にシナリオを置いて話ができるなど、従業員側にも多くのメリットがあり、何よりも安心して直接意見を述べる場ができることが最大の効果だと思います。
「1to1ミーティング」を取り入れたものの、一方的に組織長が話してしまう、従業員の不満の声が上がるなど、成果が出ない場合には、前段でご説明したとおり、目的と意義、準備すべき項目を整理することをお薦めします。従業員から改善要望を聞いて、変えていくことで、より有益になると思います。



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