年度末は、保険代理店さんは、体制整備の一環として、次年度計画や取組みの検討に入る時期です。本日は、次年度計画や取組みを策定する際の留意点について、お伝えします。
まず、代理店全体の現状の把握から始めます。業務、商品、サービス、改善取組みごとに、顧客本位の業務運営ができている点、改善の余地がある点、運営ができていなかったと思われる点に仕分けを行います。
具体的には、お客様を不安にさせた業務、不安を解消して安心をお届けした業務、お客様の人生に寄り添った商品やサービスを提供した業務について、洗い出しを行います。次に、同じく、業務を各保険会社の商品に置き換えて、洗い出します。更に、業務をサービスに置き換えて、洗い出します。店舗来店型の代理店さんは、店舗環境を追加して洗い出します。こうすることで、顧客本位の業務運営に対する結果や活動が、明らかになってきます。
代理店さんの規模が大きくなるほど、個別事象では捉えられなくなってきます。年1回は、個別事象を集約し状況を把握して、全体の改善点と優先順位を見直します。自社は大規模だから、多少は良くない点があっても・・・などという釈明は、保険業法では許容されていません。全てのお客様に対し、顧客本位の業務運営を必要としています。
特に、お客様を不安にさせた業務は、要注意です。説明誤りがあり、事故発生の時に不安にさせたり、依頼事項を遂行しなかった為に不安にさせた、法人税務処理の説明が十分でなく、経理担当者の方を不安にさせたなどです。契約時、更新時、保険金支払い時、変更手続き時、年末調整や確定申告時などを思い浮かべてみてください。また、保険会社に提出した改善計画書や経緯書や、お客様からの声に関する記録などを見返すと、容易にお客様を不安にさせた業務や商品に気付くことができます。
そのうえで、不安にさせない為に必要な仕組みや取組み、社内ルール作りができないかを考えてください。目先の行為者や特定の拠点にとらわれてはいけません。お客様を不安にする要素、安心をお届けした要素、お客様の人生に寄り添った商品やサービスを提供できた要素について、更に向上する取組みを考え続けることが、体制整備の見直しの基礎となります。
もう少し自社向けに解説して欲しいという方には、ご相談の時間において、丁寧に実態をお伺いし、ご説明申し上げる所存です。ホームページ上部の「お問合せ」より、ご連絡ください。



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