前年と同じは注意信号

white paper on a vintage typewriter

年度替わりの時期になると、次年度の業務が始まります。その際、「前年と同じ」「前年踏襲」は、危険なワードであり、業務プロセスの見直しを阻害する注意信号です。本日は、この辺りについて、考えてみます。

前年と同じことを行うのが、良くない訳ではありません。営業成績や実施状況は、前年と比較すると、上昇か下降気味なのか、容易に把握できます。しかし、データとして提供すれば良いのであって、人の眼で見る価値が足りないと思います。

前年度末の結果が出ていない場合、第三四半期末状況にて、問題事象、課題認識、良くない傾向があれば、その原因分析くらいは、担当部署として認識しているはずです。そういう認識を経営トップと共有しておくことで、次年度は前年と同じでスタートしても、前年度末の最終結果が出た際に、課題認識や阻害要因をレポートに記載させる宿題を与えることができます。

課題認識に対し、対応策が決定していない場合には、次年度計画に当該課題認識に関わる原因分析を深めて真因を特定し、対応策を検討して実施することを計画に追加することで、前年と同じでは、なくなります。

また、ルールや規範の見直し、仕組みや業務フローの見直しがないことも、リスクマネジメントの観点では危険な兆候です。更に、自社の常識が、社会の非常識になっていないか、自社を取り巻く業界の商慣習が、社会の非常識ではないかという観点で、精査することも必要不可欠です。

これを疎かにすると、広告代理店の癒着構造、電機・機械などの品質不正、生命保険の営業職員による詐欺事件などの社会問題が起こる火種を見逃すことになります。

経営者は、各業務の担当役員に対し、上記のような観点で注意喚起を促し、各事業に関する課題認識の再検討、真に必要な業務プロセス見直しの有無、社会常識とのずれがないかを考えることで、事業計画を活性化させることだと思います。

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