保育士による不適切行為

depth of field photography of p l a y wooden letter decors on top of beige wooden surface

保育士さんが、園児の腕を引っ張り脱臼させて、保護者から通報されました。同園では、この他にも食べるのが遅い園児を一人残して壁に向かって食べさせる、泣いた園児を廊下に立たせるなど、不適切な保育が確認されました。本日は、保育士による不適切な行為について、考えてみます。

保育士さんは、専門学校や大学にて専門教育を受けて卒業後、国家資格に合格しなければなれません。そのうえで、就職活動を行い、勤務先が決まります。保育に対する情熱や興味を持ち、人に接することが好きで、子供達の成長に深く関わる仕事ゆえに、責任感や献身的な姿勢も必要な要素です。

上記の要件と要素を兼ね備えた人でも、実務に携わると、かなり多くの刺激的な事象に遭遇します。相手は未就学の園児ばかりですから、想定外の出来事を起こすようです。そういう積み重ねがストレスとなり、それに耐えかねると、不適正な行為により発散する傾向があるようです。

とすれば、必要な対策は、ストレス耐性教育、想定外の出来事を保育士さん同士で共有して、一人で抱え込まない仕組み作りです。幾つかの園を共同で担当する心のケアマネージャーを設置して機能させることで、不適正な行為にまでエスカレートさせない仕組みです。

心のケアマネージャー以外には、月に2回程度、保育士さん同士での会合・宴会費用を補助して、園で起きた事象について、内輪の人向けに大袈裟に語る時間を設けることも、ソフトランディングな対策かも知れません。もしくは、保育士ホットラインを設置して、愚痴を聞いてもらうことも含め、保育士さんを一人きりにしない対策を考えてみては、いかがでしょうか。

しかし残念なことに、保育園や幼稚園は、市区町村の所管が多く、私立であっても規模が小さい、または小学校との併設校などであり、単独で上記対策を講じることができるキャパシティがありません。自宅で親と接する時間が少ないので、保育士さんに甘えたい、他の園児が遊んでもらっていると嫉妬して困らせる行動をする園児がいたり、想定外の事象は、つきものです。

他には、監視カメラを設置することで、外部から見られている景色を作り、意図的に不正な行為に至らないよう、けん制対策もあるでしょう。しかし、カメラのない場所へ場所が移るだけで、直接的に解決にはならないです。心のケアマネージャー制度が機能してきた後に、保護者から訴えられた際に保育士さんを守る目的で、監視カメラを設置する方が、より適切な対応と思われます。

「行為を憎んで、園児を憎まずの精神を根付かせる」、「手を出す前に保育士を救う」、「保育士の心のケアに焦点を当てる」ことに尽きます。保育士さんは、園児を遊んであげるプレーヤーではなく、園児が起こす想定外の事象に対し、役割を果たすプレーヤーしなければ、ならないと思います。

コメント