福岡空港の門限

shadow image of a plane flying during sunset

先月、羽田発福岡行きの航空機が、遅延により福岡空港への着陸許可が下りないまま、門限の10時を過ぎてしまい、関西空港に降りて機体整備と燃料の補充を行い、羽田へ引き返しました。このトラブルを契機に、福岡県内にある北九州空港へ降りられるように対策を検討することになりました。

航空会社は、お客様を安心して安全に、そして早くお届けすることをモットーにしています。国内線では目的地までの早さというのは、あまり関心がないようですが、国際線のパイロットは、離陸3日前から雲と風の向きを読み込んで、綿密に高度や航路を計算して計画しているそうです。

今回は、予期せぬアクシデントに伴い、早さがご提供できなくなりました。そこで、代わりに、着陸までの時間とその後の活動への支障を最小限にするという項目が、優先順位に追加されたものと推測されます。

北九州空港は、24時間離着陸が可能ですが、機体の大きさ、滑走路の長さなどにより、全ての航空機が着陸できる環境にはないそうです。また、1日の離着陸機の本数が少ない為、機体の整備ができる整備士が常時待機している訳では、ありません。

一方で、北九州空港から福岡空港までは、バスで1時間と近く、福岡と小倉の両都市には宿泊施設も多いことから、着陸までの時間を短縮して、その後の乗客の活動への支障も最小限になると予想されます。福岡まで行けずに小倉に宿泊しても、新幹線で20分で福岡市内へ着けるほどです。

安心と安全以外にも、アクシデントに対する準備や優先順位を決めておくことで、企業リスクに加えて、顧客満足度の改善という活動にもなりそうな事例でしたので、ご説明しました。

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