ネット保険に加入しない理由

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私は、損害保険会社に36年間勤務して、生損保商品の詳しい知識も持ち合わせています。しかし、ネットで加入せずに、保険代理店を経由して加入しています。本日は、ネット保険に加入しない理由について、ご説明します。

ネット契約は、画一的に募集説明を行い、決してブレません。加入者側からすると、最大のメリットであり、保険代理店の欠点です。加えて、保険料が少し安い、定型的なプランとフリープランの選択肢が提示され、自ら選ぶことができるなども、良いと感じます。

一方、画一的な募集説明の後、最新の保険情報、既に加入している保険の評価、数年以内に訪れる家族構成の変化、老後の準備など、毎年ではありませんが、少し評価や意見を聞いてみたいと思っています。これが、ネット保険にはなく、保険代理店にあるメリットです。

損保商品には、毎年、満期更新手続きがあり、否応なく補償の見直しを検討する機会があります。これも、保険代理店さんから加入する理由の一つです。生保商品は、更新手続きがないことから、全て職場の団体契約で1年更新する契約に加入しています。

ライフサイクルや家庭内で起こったアクシデント、保険事故に伴う未請求の有無、保険金の請求中であれば進捗度合などは、更新手続きでもない限り、保険に向かい合わないものです。これが本来の顧客ニーズではないでしょうか。これを掘り起こすトークが保険代理店の付加価値だと思います。

更新案内から補償プランを選ぶだけ、対面しないで電話で手続きする、「お変わりありませんか」の一言でニーズ喚起したつもりの代理店さんは、いかがなものかな?と感じます。年に一度は、加入している補償内容がライフサイクルと不一致でないか、新たなリスクがないか、生活に必要な新商品がないかなど、情報提供することこそ、お客様本位の業務運営の趣旨だと思います。

本日は、消費者の立場で、ネット保険を加入しない理由について、ご説明しました。顧客の目線や顧客の気持ちを把握するにあたり、参考になると思います。なお、私見ですので、多少世間ずれしている点があれば、ご容赦ください。

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