桜が散り始める中、新入社員らしい社会人が、駅までの道のりを急ぎ足で歩く季節になりました。本日のテーマは、新入社員です。
昔は、早く企業風土や担当業務、商習慣などに慣れることが求められました。現在では、入社した企業が何のために事業を展開しているのか、何を目指した事業展開を行っているのかについて、正しく理解することを求められています。いわゆる経営理念です。
経営理念を正しく理解していれば、社内の配属による教育に差が生じたり、担当した業務が肌に合わないと感じるような事象があっても、ブレない言動や正しい行動が可能になります。
社内規則を始めとして、禁止行為に関する研修を行う企業がありますが、最低限の法令知識さえあれば、細かな禁止行為までは覚える必要はないと思われます。禁止行為の結果、自らがどうなるのかと言う処分系の話をして、恫喝指導を行うのは、昭和の教育です。
経営理念に基づき、各担当業務に就いた中で、疑問に感じる点や悩む事象が起きるので、結論を出す前に、まずは自身の常識や、世間一般が考える常識に当てはめて方向性を決めたうえで、同僚や上司に相談することを教えることが、必須だと思います。
自身の常識と世間一般の常識が異なる場合には、要注意だと教えてください。これが、コンプライアンス問題が起こる兆候です。社内で検討して結論を出すことが、事業活動には必要なことだと教えてください。
その最たるものが、取締役会です。経営として結論を出す前に、取締役や監査役、顧問弁護士などの意見を集め、最終的に決断する前に、議論を集約する役目を果たします。そうして説明して腹落ちさせることで、バラつきを抑え、非常識を排除することは、経営には必要な要素です。
元に戻ると、新入社員の頃は、情報が頭に入りやすく、残りやすい傾向があります。経営理念には、不純な文言がなく、綺麗ごとばかりです。反論するような内容もなく、違和感もないことから、誰が読んでも解釈がブレないので、心の拠り所になると思います。



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