復旧に必要な時間

brown wooden panel beside concrete board

能登震災の被災者の皆様に、お見舞い申し上げます。半月を経過しても、なお余震が不定期に発生し、二次非難を余儀なくされる事態です。本日は、被災地が、復旧に必要な時間について、考えてみます。

震災と津波が、海沿いの集落や街に被害を与えました。普通の生活に戻る為には、ライフラインの復旧が急務です。しかし、沿岸を走る国道や県道も一部が通行止めになり、ガス、水道、電気、通信が寸断されていることから、復旧までの期間の算出は容易では、ありません。

東日本大震災における三陸鉄道の全線再開が、13か月要したことを考えると、鉄道は1年以上かかります。ガス、水道、電気は、既に全国の自治体から応援者が復旧支援に入り、春までにはある程度は復旧できるようです。通信は、もう少し遅れるでしょう。仮設住宅は、東日本大震災並みであれば、6か月で入居が始まるはずです。少しずつ復旧が進めば、希望の光が見えてくる予感があります。

ただし、津波や地震で被災した一般住宅や商業施設の修理や改築は、県道、国道の順に復旧していくと思われますが、県道は山間部を通ることもあり、以前と同じ経路で復旧できるか分からない状態では、ないでしょうか。

そうして考えると、現地避難所で通年を過ごすよりも、県内の二次避難所や、他県の親族居住地の近くの被災者向け住宅などへ移動することも、検討の余地があると思われます。被災地に留まる方が多ければ多いほど、被災地向けの食糧、燃料、生活物資などの運搬が最優先となり、復旧へ傾ける資源が遅れる可能性があります。余震が続く中、被害を受けたご自宅や避難所生活が長引けば、精神的にも疲労が蓄積して病気を発症するなど、二次災害も危険です。

とは言え、高齢者が多く、親族が説得しても県内外の他の地区へ避難することには、ハードルが高い世帯もあります。避難所生活に疲れてくる頃なので、引き続き、二次避難所への誘導を続けることも、必要と思われます。

余震が収まって、個人のボランティアが入れる状態になれば、支援者数の絶対数が増えて、被災住居の跡片付けなども進み、復旧に向けた光も差し込むことでしょう。今は、義援金の参加くらいしかお役に立てることはありませんが、毎日報道を見ながら、心を痛めています。

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