プロ野球選手が、寝坊してチーム集合時間に2度遅刻し、監督からの信頼を失った旨の記事がありました。ビジネスマナーとして、遅刻は厳禁ですが、事前に連絡しておくことで、信頼を失うことは避けることが可能なケースがあります。本日は、遅刻について考えてみます。
例えば、事件、事故、気象変動などの突発的な事象が発生したしたケースは、遅刻しそうだと判断次第、相手先へ事前に連絡して謝罪することで、信頼を失うことは、なくなります。コロナ禍以降は、会議はオンライン会議を併用しているケースも多くなり、現地に間に合わない場合には、オンライン接続することで、遅刻を回避することも可能になりました。
一方で、遅刻が原因で信頼を失うケースとして、事前に連絡ができない事象があります。代表例は寝坊、勘違いなどです。この場合は、気付いた時点で素直に謝罪すると共に、時間的余裕をもって、遅刻しない実績を積み重ねることで、信頼回復が可能になることがあります。寝坊は論外ですが、就寝時間が遅い、目覚まし時計で起きない等の原因を把握し、対策を講じる必要があります。
コンプライアンスの観点では、遅刻は、当該個人と組織の両方について、何か異なる事象への導火線ではないかと考えることも、忘れないで下さい。個人は、何らかの悩ましい環境が遅刻を誘発していないか、組織は、遅刻を許容する風土がないかと言う観点です。
個人と組織共に、その実態を把握することが、大切です。異常事象がないか、組織管理者へ実態確認を行うよう指示し、結果報告をしてもらい、管理者としてどのように見ているかを聞き、解決の方向性を確認すれば、足ります。導火線を見逃した結果、大きな爆発を誘発するという最悪の想定をしておくことで、内部統制活動を行うと良いと思います。
遅刻自体が悪い時もありますが、遅刻をなくすことが目的ではなく、それ以上の異常事象がないことを確認することが、目的です。



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