各中学校が出願する生徒の書類を取り纏めて、公立高校へ出願するつもりでしたが、期限を勘違いして出願漏れを起こした結果、3名の生徒が受験できなくなった旨、報道がありました。本日は、入試の目的の観点で、考えてみます。
中学校は、生徒の学力や人間力を育て、人生の次のステップへ送り出すことが教育の目的でしょう。次のステップが高校入学であれば、その手続きは、何より大切なことですから、担当に任せるだけでなく学校として対応していたはずです。
高校側は、公正公平な機会のもと、より良い学生を選別して、学校で育成する人物を決めるのが、入学試験の目的でしょう。とすれば、出願を取り纏める中学側のミスなら、入試に影響を及ぼさないなら、より良い学生を選別する機会を失う可能性があると考えなかったのでしょうか。
仮に、遅れた中学の生徒を受験させたとしても、公平公正でないとは言われないでしょう。コロナ禍では、入試直前に感染して受験できない人に再受験の機会を与えており、また豪雪地区で雪害に伴う交通機関の遅延に伴い、遅刻した生徒を救済しています。
ルールを遵守することが正しいのか、ルールを逸脱しても目的に沿った対応を行うのが正しいのかについて、考えることが大切だと思います。中学校のトップが、高校のトップに対して直接謝罪したうえで、教育や受験の目的を再確認していれば、結論が変わったのではないでしょうか。



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