保険専業代理店の発展性1

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多くの保険専業代理店さんの業態を永年に亘り、外部から見て来ました。本日は、今後の発展性について、考えてみます。一度にお伝えしきれないことから、シリーズ化してご説明しようと思います。

国内生損保業界は、新規参入、少額短期、ネット販売などが始まった今でも、販売形態は大きくは変わっていません。生保販売が基盤の代理店は、生保型の販売方式と人材育成を行い、損保販売が基盤の代理店は、損保型の販売方式と人材育成を行っています。

個人のお客様から見れば、直接的に生活にご縁がないことから、家計の中で高額を占める割には、付属品扱いです。個人のお客様を起点に考えると、生損保の区別なく、生活リスクから守る提案力、金融資産の形成に対する支援、いざと言う時に安心させてくれる組織力を求めていると考えるのが自然です。

生保型営業は、業者から購入した顧客情報を基に、常に新しい顧客にドアノック商品や推進商品を説明して加入を促す方式、損保型は、面談を避け、電話、郵送、メールで更新手続きを行い、情報提供や提案の機会が少ない方式です。

加えて生保型は、損保からの転職者を求人し、損保販売の固定客を得ようとしています。損保型は、生保のみを扱う専門員へ見込み客を紹介して、保険証券の中で契約を分担することで、複数種目販売で顧客の囲い込みをしています。

お客様起点で考えると、生損保の両方に詳しい組織型代理店の専門職から購入するのが理想的です。改正保険業法では、顧客本位の業務運営が謳われ、情報提供、意向把握・体制整備という考え方が法令になりましたが、現在の販売実態は、法令の趣旨に沿っているとは思えません。

今まさに、保険専業代理店は、販売形態を変革させる時期に入っています。新しい業態を模索する活動をしなければ、適切な競争もなく生き残りも難しいと思われます。次回より、少しずつ考え進めていきます。

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