一般的に、保険代理店は損保系と生保系に分かれます。より早くから委託した保険により、区分しています。本日は、損害系代理店の弱みについて、考えてみます。
損保商品は、保険期間1年、掛け捨て型、多種目という特徴を持ちます。それゆえ、お客様側から見ると、毎年同時期に更新手続きを行うと共に、新商品への切替が容易、リスクの見直しの機会があると言うメリットがあります。
一方、代理店側から見ると、毎年更新するのでお客様と定期的に接点を持てる、新商品の案内の機会がある、更新時にリスク診断を通じて多種目販売の機会があるというメリットがあります。
もう一つの特徴は、募集人と多くの契約者の年齢が近いという点です。お互いに若い頃に加入して、特に大きな災害や事故もなく年齢を重ねれば、保険は人生のお守りに見えてきます。
しかし、新規契約から一定の年数を経ると、お客様、代理店共に、このメリットを生かしていないと思われます。大都市では、約7割が電話や郵送、メールで更新手続きをしています。
ここが、損保系代理店の弱みと思われます。特に、専業代理店に顕著な模様です。代理店側からすれば、対面せず短時間で前年と同じ契約が締結できるので、当年の事業効率は高いです。しかし、お客様側は、どう感じているでしょうか。
家庭や事業所を取り巻くリスクは、年々変化していると感じている方が多いでしょう。天候・災害リスクに限っても、5年前と異なる現象が数多く発生しています。このままでは、お客様のいざという事態に応えられるでしょうか。
お客様の中には、毎年、電話で手続きしているのだから、急に面談したいと申し出ても、お断りする方もいるかも知れません。しかし、保険代理店はセールスです。断られて引き下がる程度の知識や経験では、お客様をお守りできません。
その話法や、新商品の紹介、ご家庭や事業所を取り巻くリスクの見直しを切り出す為のファーストコンタクトなどについて、もっと真剣に検討して、研修などを通じてスキルアップに努めるべきではないでしょうか。
企業の団体・団体扱契約は、メールで送られてくるリンク先をクリックして、自ら重要事項説明書を読み、自分勝手に理解します。更新ボタンを押下して、手続きを行い、保険証券の代わりにリンク先に記載された約款や補償内容を読んでいます。
これは、保険会社が用意したツールではありますが、言われた通りお客様にご案内して、未更新のお客様だけをフォローするだけでは、保険の本筋から離れていくように感じます。
一方、自動車販売店の代理店では、面談を義務付けて、ご家庭の状況、保有車両の調子伺い、点検・車検・代替のご案内に繋げると共に、補償内容の確認と見直しを行うことが、根付いてきました。損保系代理店の弱みを克服すると共に、自動車販売店で加入するメリットをお客様に感じていただく事業展開です。
最近は、生保系代理店が、損保商品の更新手続きをグレードアップさせて、面談とコンサルに特化した事業活動を始めています。
弱みを強みに変える、そんな事業活動の見直しも、代理店の体制整備の一環です。第一四半期の最終月を迎えて、たまには、更新手続きについて、考え直しては、いかがでしょうか。
弊社では、こうした事業活動に関する体制整備のご相談も承っております。ホームページ上段の「お問合せ」に必要事項をご記入のうえ、送信ボタンを押下ください。



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