経営理念と現状のギャップ

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高い経営理念を掲げて、最高の業務品質を求めて事業活動を行っている企業においても、経営理念と現状の間には、ギャップがあるそうです。本日は、経営理念と現状のギャップについて、考えてみます。

経営理念とは、企業が目指す姿、なりたい姿であると共に、企業の存在価値を示すものです。起業する際に、真っ新な気持ちで考えていた文言を時代の変遷に合わせて、言い回しを修正し続けてきたものです。

それゆえ、目指す姿に到達しない限り、経営理念は企業の現状とは異なると考えられます。この経営理念と現状とのギャップこそが、企業を取り巻くリスクです。多くの企業は、企業を取り巻くリスクを排除、削減、最小化することを望んでいます。

その為には、経営理念と現状のギャップを把握することから、始めます。どういう事業活動において、ギャップがあるのか、どういうギャップなのか、商習慣や事業活動自体が社会の常識に合わない活動がないかなどの観点で、実態を把握していきます。

ギャップの中には、目に見えない、把握できない事象もありますが、それを可視化することが把握に繋がります。目に見えないから構わない、把握できないことはリスクではないと考えずに、ギャップをリスクに置き換えて、見えるように、把握できるようにする仕組みを考えていきましょう。

ギャップが把握できれば、事業活動の課題が分かります。そうすれば、課題となる要因を分析し、要因を排除、最小化する解決策を考えていきます。その解決策を実行に移すことで、経営理念に近づき、企業を取り巻くリスクの最小化が可能になります。

仮に、解決策を実行に移しても、経営理念に近づかない、リスクを排除、削減できない場合には、経営理念と現状のギャップを正しく認識しているか、把握した課題は真に事業活動を阻害する要因か、課題解決策は適切であるかなど、順番に検証していくことで、考え方や進め方を是正することに繋がります。

実際に、こういう活動を疎かにしている企業が多く、不祥事や不正行為から学ぶことが出来ず、トップのマネジメントに頼り過ぎたり、安易な着地点を目指してしまい、中長期的に目指す姿と年次目標の趣旨が異なることがあります。経営理念と現状とのギャップが、企業を取り巻くリスクであるという考え方を取り入れましょう。

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