保険代理店の体制整備シリーズです。本日は、顧客管理や顧客ニーズを募集人に任せきりにしている代理店さん向けの体制整備の手法をご紹介します。
上記代理店さんの特徴としては、顧客層や顧客数を把握していないことではないでしょうか。そこで、顧客層と顧客数を把握したうえで、お客様に対して代理店との関係を意識づける取組みをご案内します。
最初は、最も多い顧客層と思われるシニア+高齢者層に対するアプローチ手法です。退職金運用や資産運用手法の基礎を教える講座、健康な生活を過ごすための運動や行動を指南する講座をテーマにして、代理店事務所で開催することをご提案します。
準備として、保有顧客データから年齢60歳以上、75歳以上を抽出します。やり方が分からない時は、保険会社の担当社員に教えてもらうと良いです。抽出したうえで、自社事務所から東西南北で大まかに仕分けします。開催は複数回行うはずですから、同じ方面のお客様を中心にご案内することで、地区性の話題を盛り込みやすくなり、冒頭挨拶にも活用できます。
資産運用、健康な運動と行動は、シニア層以上に対してニーズの多いテーマです。運用について詳しい説明をするのではなく、概略、商品リスク、商品ごとの運用比率の目安などについて、一覧性のある表を作成する程度で足ります。参加者が資料を持ち帰り、後日見返すに必要な、最小限の文字数の資料が適しています。
当該金融商品のパンフレットや重要事項説明書に沿って、私見を入れない説明を行います。私見を入れると良いのは、運用比率の目安です。複数名のシニア募集人に、事前に自分ならどういう運用構成にするかをアンケートしておき、一覧表に結果を記載すれば足ります。シニアや高齢者層は、直ぐに使える基礎知識、価値を失う危険性、他人がどうやって成功しているかを知りたいのです。
健康的な生活のテーマでは、自宅で可能な軽い運動、食物を摂る際の注意事項、特に持病を悪化させる恐れのある成分が何かを資料に入れることが、好まれます。例えば、腎臓の数値が良くない人にはカリウムが少ない食物が適しているなどの知識で十分です。シニア募集人が、かかりつけ医に薬をもらいに行く際に、医者に直接聞いて知識を収集します。健康診断結果の数値の見方なども、ニーズがあります。
また、健康的な行動というのは、交通機関やクルマで移動可能な範囲内の行楽先やショップ等がテーマになります。例えば、地域にある新しくできたショッピングモールやスーパーの使い方をご案内する等です。具体的に、フードコートの使い方、コーヒーショップの比較的すいている時間帯など、シニアや高齢者が求める情報は、自分たちが実際に使える情報なのです。
この取組みは、代理店主だけではできません。取組みの趣旨を従業員へ説明して、協力者を選出し、情報を集めて各従業員が習得することで、資産運用知識や地区情報を得られます。当日、お客様向けアンケート項目には、最近どんなリスクを心配に感じるかなど、保険本業のアプローチに使える項目も入れると良いでしょう。
上記取組みは、全社で行い、その記録とお客様の参加情報、お客様アンケートで得た情報、お客様との繋がりの深さなど、新しい顧客情報を収集して、契約システムに入力します。取組みを行うたびに、社内の把握状況をチェックして、本業の改善活動に繋げ、その為に必要な新しい社内ルールを策定して、徹底していくことで、PDCAサイクルを回し、体制整備を行います。
今後、保険代理店さんは、社会から求められる理想像を自ら探し、お客様向けに実施する取組みが必要です。これは、保険会社が定めるであろう業務評価基準を満たすことに繋がります。弊社では、このような体制整備活動について、ご相談を承っています。ご関心のある方は、ホームページ上段の「お問合せ」をクリックして、ご連絡ください。



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