独自訓練の成果

a woman wearing a robber mask

地方銀行の支店で強盗未遂事件があり、犯人はその場で逮捕されました。その背景には、当該支店における強盗に備えた独自訓練の成果があった旨、報道がありました。本日は、非常事態に対する訓練の大切さについて、考えてみます。

けん銃のようなものを手にした男が、金を出せと窓口で迫りました。言われた行員は要求を他の行員に伝え、男を刺激しないよう向き合い続けました。その間に、行員は役割分担して対応し、店内の非常通報ボタンを一斉に押し、現金を用意するふりをしながら時間を稼ぎ、お客様を裏口から避難させました。数分後に警察官が駆けつけ、男を取り押さえたそうです。

当該支店では、通報や避難誘導など独自の防犯訓練を不定期に続け、今年8月にも行ったばかりだったそうです。行員は「対応が染み付いていた。犯人の背丈や服装を観察する余裕もあった」と感想を述べています。素晴らしい!

店頭に訪れる強盗犯に対し、相手を荒立たせない冷静な対応、来店顧客の安全な誘導避難、警察への通報、警察が到着するまでの時間稼ぎが、大まかな流れです。実際に起こったとしても、取り乱さずにマニュアルの趣旨に従い、全員が行動できたのは完璧でした。その結果、顧客に加えて社会からの信頼を勝ち取ることができました。

店舗営業を行っている企業は、今回の報道を教訓にして、自社の制度や訓練を見直して、全員が冷静に対処できるようにしたいものです。新人が入れば、再び訓練を行うなど、タイムリーな準備も考えたいものです。

机上で見直しを行うだけでなく、例えば当該銀行の訓練を実際に見に行き、指導側の対応や習得している従業員のモチベーションなどを学ぶことも良いと思われます。他社の成功事例を参考にしていく、高い価値観をもつ企業になりましょう。

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