県の教育委員会が、主体的に共学化を推進していくとする方向性を公表しました。県内では賛否が分かれており、共学化に反対する高校生が署名活動を行うなどして、注目を集めています。本日は、高校の共学化について、コメントします。
同県には、主要都市名の共学校と共に、主要都市名の女子高があります。世の中の流れは、私立高校を共学化する傾向です。その理由の多くは、定員割れ対策、偏差値対策、有名大学合格者数対策のようです。
一方で、同県が共学化を推進する背景には、「男子高校が、女子であることを理由に入学を拒んでいるのは、女子差別撤廃条約違反」という意見から始まりました。ジェンダー平等の観点では、公立高校に別学はそぐわないという意見も論議されたそうです。
この論議には、抜けている点があると思います。一つは、現役学生の意見です。一般企業におけるお客様からの声です。女子高を選択して受験した理由、入ってよかった点、残念だった点、学生の主体性、高校生活に求める姿などの意見を把握して、共学化を求めているかを確認すべきではないかと思います。
もう一つは、各女子高の理念や建学の精神を損なうことがないかを確認することです。有名大学付属校でも、高校だけは男女別にしている学校もあります。それなりの理由や背景があり、学校の理念や建学の精神に従って存続しているのでしょう。
一般企業が、ネット上の意見に従った結果、経営理念やお客様の声に反する判断をすることは、ありません。共学化の推進には、論議のポイントを絞って、各校の理念や現役の学生の意見を踏まえた論議を期待します。



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