情報リテラシー

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情報リテラシーという言葉をご存じでしょうか。情報機器の操作能力、情報を取り扱う上での理解、情報手段を主体的に選択して収集活動するための能力のことを指します。本日は、情報リテラシーを正しく得る必要性について、考えてみます。

最近、情報リテラシーが足りない人が関与する事象が続いています。一つは、闇バイト事件です。この事件は、求人会社へコストパフォーマンスが高い案件を掲載して誘惑し、先に個人情報を入手することで、応募者が断りにくい環境を作って脅し、強盗殺人事件の実行役として雇う仕組みです。

情報リテラシーが足りない人は、大手求人会社に掲載している案件なら安心と誤解しています。高い時給や日給の案件を見つけると、自分のことしか見えなくなる傾向があるようです。それゆえ、本来は採用面接の際、履歴書などの形で個人情報を提出するところ、家の住所や親の氏名など、普通の企業では尋ねない項目まで秘匿性の高いアプリで送ってしまいます。その後、犯罪に関与すると分かり、応募を取り止めると言うと、家や親に危害を加えると脅されて、止む無く犯罪に加担してしまい、人生を棒に振ってしまいます。

これ以上、犯罪に加わる人を増やさない為、情報リテラシーが足りない人に対し、正しく教育する仕組みが必要です。企業従業員にも、情報リテラシーが足りない人がいます。教育を行うことで、犯罪の未然防止と社会貢献活動になります。

求人会社は、AIを活用して過去の犯罪で使われた情報掲載内容と酷似している案件を見つけ出し、タイムリーに削除する仕組みを運用する必要があります。業界として総務省へ陳情し、システム開発費用の一部を補助金申請できれば、早期解決に繋がると思われます。

二つ目の事象は、知事選挙の逆転劇に隠れた情報リテラシー不足です。候補者の支持者や、インフルエンサーによる情報提供が、情報リテラシーの足りない人を真実と異なるエリアへ誘導しているように感じました。ニュースのインタビューで、投票理由を聞かれた人が、明らかに虚偽と分かるSNSの投稿を信じて投票していたからです。

このケースでは、候補者が街頭で「詳しく知りたい方は、YouTubeやXを見て下さい」と連呼します。情報リテラシーが足りない人達は、パワハラ疑義、自殺事件、おねだり気質などの情報を得ようと、SNS発信情報を見るでしょう。

ところが、YouTubeやXなどのSNSには、それを見た人やインフルエンサーによるコメントが多く書き込まれており、その多くは根拠のない思い込みや意図的に誘導するコメントに過ぎません。情報リテラシーの高い人は、これを理解しています。

例えば「おねだり、パワハラ、通報者を探して詰問したなどは全て虚偽、第三者委員会は被疑者を陥れる為の虚偽討論会」とコメントがあり、賛同意見が多数掲載されている場合です。情報リテラシーが足りない人は、コメントを真実とみなし、自身の判断材料にしたと思われるふしがあります。疑義があるから全職員アンケートや証人による証拠発言により、第三者委員会が事実関係を調査中というのが真実です。

ネット上に書き込まれたコメントを信じ込んだ有権者が、テレビや新聞などの中立な報道を見なければ、真実は検証しようがないと思われます。報道機関は、裏付け取材や調査による情報収集した記事を発信しますが、SNSにはそれらがなく、人の感じ方や意向により発信しています。

今回の選挙は、SNSが当選者に対して有利に働きました。以下の当選者コメントから、そのことが推察できます。本日は、情報リテラシーを正しく得る必要性について、考えてみました。

〇 物事の本質を皆さん一人一人がいろんな媒体を通じて判断されるという、大事なターニングポイントになる選挙だった
〇 SNSの拡散力は、今回の選挙戦ですごく大きかった
〇 (他の候補が自身を支援していることに対して)正直、私は自分の選挙で毎日必死でしたので、そういった投稿を見る余裕はなかったですね
〇 それをテレビ、新聞の報道それ以外にもYouTubeであったりとか、 XとかSNSとかいろんなものを見られて、雑誌もですけど、それで最終的には有権者が判断されるということ

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