メール発信時刻に注意

faceless male entrepreneur using smartphone against white background

企業内や組織内における連絡ツールには、メールやラインなどの通信アプリが数多くあります。最近は、業務用スマホだけでなく、個人用スマホへも直接連絡できるようになってきました。本日は、メールの発信時刻について、考えてみます。

メールなどの通信アプリは、着信時間を指定する機能がなければ、発信とほぼ同時に相手先へ着信します。写しの機能があれば、写し先にも同時刻に着信します。それゆえ、発信時刻には、注意が必要となります。

なぜなら、メールを読み返信するという作業は業務であり、着信する相手が勤務時間中でなければ、時間外労働を強いることになるからです。読むだけなら業務でないと反論したとしても、その内容が業務上で必要なものであれば業務と認定されます。

特に注意が必要なのは、経営者、管理職、組織長、チームリーダーなどです。この職にあると、時間外でも仕事のことを考えがちで、ひらめきや確認漏れ等があれば、翌日の業務時間まで待てない傾向が強いからです。

しかし、それが常態化すると、ハラスメントの加害者になることを忘れてはなりません。職位が下位な人ほど、上司からの連絡にはできるだけ早く回答しようと考えてしまい、時間外や休日でもメールに返信します。それが常態化すると、時間外や休日にメールでやり取りすることが当たり前になります。

そうならないように、業務上のメールは必ず業務時間中に発信するように習慣づけをしましょう。翌日まで覚えていられない内容は、大切ではないと考えましょう。メールに「返信は明日の業務時間で構わないから」と追記すれば良いと考える方がいますが、それは発信者側のエゴであり、一般社会では誤りであり非常識です。

業務用のスマホを役員と従業員へ貸与している企業は、メール発信時刻をモニタリングすることで、時間外や休日のメール発信の常態化を防ぐことができます。それ以前に、時間外や休日にメール発信すれば、着信者は業務上に該当するというルールの周知徹底が必要と思われます。

報道では、県知事の通信アプリの発信時刻を調査したところ、半分弱が時間外と休日だったそうです。業務上やむを得ない通信と説明するには、いささか非常識と思われます。気を付けましょう。

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