ハラスメントの課題

group of people making toast

昨今、ハラスメントに関する報道が大きく取り上げられています。特に、セクハラに関しては、犯罪に近い事象もあり、弁護士を入れて示談交渉を行う事象まで見受けられます。本日は、ハラスメントの課題とその解決策について、考えてみます。

ハラスメントにおける課題を挙げてみると、以下のとおりです。
1.認識の違い
  行為に対する認識の違い、許容範囲の違い、被害者の認識の違い
2.被害者が置かれた環境
  人間関係の悪化や報復を恐れる、自分にも非があるとためらう
  適切な相談窓口や支援する仕組みが整っていない
3.加害者の意識不足
  無意識な言動、過去の慣習や文化を正当化する風土
  冗談や親しみのつもりの行動を正当化してしまう
4.社内対応の遅れ
  明確なルールやガイドラインがない、相談窓口が機能しない、中立性がない
  形式的な対策に留まる、被害者保護より組織の評判を優先する隠ぺい
5.新しい形態
  SNSやオンライン上でのいじめ、誹謗中傷
  リモートハラスメント(オンライン会議での無視、過剰な監視など)

解決策として考え得るのは、大きく以下の4点と考えます。
1.管理職向けの研修と周知、従業員向けの啓発研修
2.社内外の相談窓口の充実、適切な処分の周知と実施
3.被害者を守るルールやフォロー体制の充実
4.社内文化の改善(心理的安全性を高める環境づくりなど)

最近では、小規模な飲み会は再開しています。例えば、異性の部下と二人きりで飲みに行くことや、飲み会の帰りに異性と二人きりになることは、セクハラの入口になり得ます。研修等の機会では、そういう細かい動作を例に挙げて、リスクとして周知させる必要があると考えます。

「社内でモテると思ったら、セクハラを疑え」などとハッキリ周知している企業もあるそうです。次年度研修を検討するにあたり、ハラスメント、特に社内で過去2年以内に起きた事例や報道で知った事例は、必ずテーマに盛り込むことをお薦めします。

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