法令違反レベルは業務品質ではない

hard cash on a briefcase

総理が、当選1回の議員を公邸に招いて会食を行い、一人10万円相当の商品券をポケットマネーで配布したと報道されました。総理は違法性はないと主張し、慰労のつもりで渡したと述べました。本日は、法令違反レベルは業務品質ではないことについて、考えてみます。

最近は、法令違反でなければ、何をしても構わないという考える人が増えてきました。しかし、法に抵触するのは、それ自体が一般人から罪人へ変わるレベルです。一般人は、法令違反をしないことはもちろん、自分の品性や資質を問われる言動は行わないことで、一般社会や所属組織から評価を受けます。

言い換えれば、法に抵触するか否かで彷徨う人は、その業務品質を語るには至っていないレベルです。良かれと思ってした行動が、社会から非難を浴びることもありますが、それなりの職位や立場にいる人は職位に見合う倫理観を持って行動し、確実でない場合は周囲や他人の意見を聞くという姿勢が求められます。

その観点で見ると、法令違反か否か、抵触するか否か論じている総理が、気の毒に思います。社会から非難されない程度の倫理観を持ち合わせていると思っていたので、落胆した人も多かったことでしょう。

それにしても、記者会見でポケットマネーと政治資金の違いを明確に説明できなかった時点で、社会からの批判を受けるはずでしたが、幸いに記者のレベルが更に低かったことから、その場で詰められることもなく、逃げ切ることができました。

倫理観は、社会人になった以降も定期的に学ぶべき学問だと考えます。時代の変遷や社会の変化、世界情勢などによって、倫理観は変わっていくからです。そういう意味でも、コンプライアンス研修は定期的に受講して、自分のレベルを品質レベルに上げておく必要があると痛感しました。

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