保険業界の業務品質1

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昨今、保険会社と保険代理店は、業務品質の評価方法と評価基準について、とても心配していて、悩んでいると伺っています。本日より、今後保険業界が必要とされる業務品質の基準について、外部の視点で考えてみます。

消費者が加入した保険の内容と約款を正しく理解して、補償が必要な時に速やかに保険金が受け取れる商品であることが、業務品質の最低限の基準です。消費者が保険に対するニーズは、そこにあります。これは、どなたもご理解いただけると存じます。

しかし、全国で数百万人いる代理店の募集人の全てが、消費者に対して加入した保険の内容と約款を正しく説明して理解させることが出来るかと言われれば、答えはノーです。しかし、保険会社と代理店が、健全で適切な募集を行い、正しい募集実態を確保できれば、保険契約者を保護することが可能です。その結果、国民生活の不安定要素がなくなり安定し、経済の発展に資するであろうと考えられます。それゆえ、保険業法の第一条は、業法の目的として、この内容を条文にしています。

消費者にとって保険とは、人の生存や死亡に対して一定額の保険金支払を受けることを約束し、その対価として保険料を支払うする商品であり、一定の偶然の事故が起これば、生じるであろう損害を補償することを約束してその対価として保険料を支払う商品です。これが消費者から見た保険の定義です。同法第二条に同内容があります。

しかし、消費者は、保険約款や用語、支払要件などについて素人です。それゆえ、保険会社と代理店は、消費者がそれを理解できるように、正しく漏れなく説明することが、求められます。ここまでの内容に対して、違和感はないですよね。

まず、保険会社の組織や業務について、保険業法では第3条以降、第274条まで延々と各項目について細かく規定しています。次に、第275条以降第308条までは、代理店や募集人が求められる項目について、規定しています。

この33の条文中に、代理店や募集人がすべき義務と禁止行為が網羅されています。言い換えれば、33の条文について、代理店内の全ての募集人や従業員が正しく適切にできることが、業務品質の基準です。33の条文通りに全員が業務を運営できれば、消費者、契約者が求めている業務品質の基準を満たします。

しかし、ほとんどの代理店は、自社の募集人や従業員全員に同じ保険募集や同じ業務運営を行わせることができていないのが、実態です。全員ができることが業務品質の基準なのに、その基準に至っていないのです。

では、どうすれば、消費者が、契約者が、保険業法が求める業務品質の基準を満たすことができるのでしょうか。ロジック通りに考えると、答えは代理店の全ての募集人と従業員が、同じ保険募集や同じ業務運営ができれば、業務品質の基準を満たすことができます。これが、本日の結論です。

業務品質の基準を満たして、保険会社や外部機関から評価を受ける為に必要な第一歩は、業務の統一であることが、ご理解いただけたでしょうか。弊社では、業務品質の基準を満たし、評価を受ける為のご支援を始めました。業務品質に関する投稿が、読み手の皆様から好評であれば、シリーズ化してご説明していこうと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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