保険代理店の在り方が、今、大きく問われています。 生保代理店の中には、保有契約の見直しができない、新規契約には強いが保有契約者が離れていくという傾向があります。 損保代理店の中には、更新契約が年々減少している、新規契約者の開拓が得意でない、企業契約者に対して適切な提案ができないという傾向も見受けられます。
こうした代理店は、残念ながら今後の市場環境の中で、衰退していく可能性が高いと考えます。では、保険代理店はどのような姿を目指すべきなのでしょうか。
答えはシンプルです。「良い代理店」になること。良い代理店とは、保険会社が評価する代理店ではなく、お客様が“良い代理店”だと感じる振る舞いや説明、提案、コンサルができる代理店です。以下に、私が考える「良い代理店の姿」をご紹介します。
<良い代理店の振る舞いとは>
〇 現在の課題を明確にし、解決策を提示できる
〇 今だけでなく、将来の選択肢を示すことができる
〇 保険料の中に代理店のフィーが含まれていることを意識させる
〇 定型的な商品には、仕組み化された説明プロセスを持っている
〇 数値・グラフ・オンライン画面などを活用して視覚的に説明できる
〇 契約前に、紙1枚に要点をまとめて提示できる
〇 お客様が「動きたくなる」気持ちを起こさせる提案ができる
〇 提案によって成功した事例を示すことができる
〇 企業契約では、企業の事業活動と社会課題を調べている
〇 「この人に相談したい」と思わせる存在である
〇 保険料の話よりも、判断に必要な“目的”を理解させることができる
〇 手続きよりも、コンサルに時間を使っている
これらは、単なる理想論ではなく、実務の中で実現可能な振る舞いです。 お客様が「この代理店に相談してよかった」と感じる瞬間をつくることが、代理店の価値を高め、持続的な信頼関係を築く鍵になります。保険代理店は、商品を売るだけの存在ではなく、お客様の意思決定を支える伴走者であるべきです。 そのためには、説明力・提案力・課題解決力を磨き続けることが欠かせません。
本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。 次回は、こうした「良い代理店の姿」を実現するための社内体制や教育のあり方について、考えてみたいと思います。



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