制度設計に向けた気づき

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前回は、募集の第一線で起きている課題を整理・分類することで、制度設計の入り口を整えることについて、考えました。 その続きとして、制度設計に向けて、現場の“気づき”をどう拾い上げ、どう制度につなげていくかについて、整理したいと思います。

<気づきは“制度の種”になる>
制度設計は、机上でつくるものではありません。 現場で起きていること、現場で感じていること――つまり“気づき”が、制度の出発点になります。例えば、こんな声が制度の種になります。
 〇 「この場面、毎回迷うんです」
 〇 「こういう時、誰に相談すればいいか分からない」
 〇 「前回と今回で対応が違ってしまった」
 〇 「記録を残しておけばよかったと後悔した」
 〇 「保険会社の対応と、自社の方針がずれている気がする」
これらは、すべて制度設計につながる“気づき”です。 拾い上げることで、制度の方向性が見えてきます。

<気づきを拾う場をつくる>
気づきは、自然に集まるものではありません。 意識して“拾う場”をつくることが必要です。「気づいたことを話してもいい」「記録してもいい」と思える環境が、制度設計の土台になります。
 〇 朝礼や終礼での一言共有
 〇 面談やミニミーティングでの振り返り
 〇 意見メモや記録欄の設置(紙でもデジタルでも)
 〇 募集人同士の事例交換の場づくり
 〇 管理職が「聞く姿勢」を持って接すること

<気づきを制度につなげる工夫>
拾い上げた気づきを、制度につなげるには、以下のような工夫が有効です。
 〇 同じような気づきが複数ある場合は、ルール化を検討する
 〇 判断が分かれる場面は、対応フローや相談体制を整える
 〇 記録が不足していた場面は、記録様式や運用方法を見直す
 〇 保険会社とのズレがある場合は、連携ルールや確認手順を整える
制度は、現場の声をもとに“育てていくもの”です。 一度つくって終わりではなく、気づきに応じて見直し、改善していくことが大切です。

<まとめ>
制度設計は、現場の“気づき”から始まります。 その気づきを拾い上げる場をつくり、制度につなげる工夫を重ねることで、代理店の業務品質と信頼は、少しずつ、確実に育っていきます。実際の制度見直しの進め方や、改善提案の仕組みについて、さらに掘り下げるのは、次の機会します。 本日も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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