最近、企業の不祥事や情報漏洩、ハラスメントなどの報道が後を絶ちません。そのたびに「コンプライアンスの重要性」が叫ばれますが、そもそもコンプライアンスとは何のためにあるのでしょうか。本日は、企業に求められるコンプライアンスの本質を、「良い人・良い企業」という視点から考えてみたいと思います。
<個人の人生にとってのコンプライアンス>
私たち一人ひとりが豊かな人生を送るためには、社会から信頼される人間であることが欠かせません。安定した経済状況、家族や親族との関係、友人・知人とのつながり──これらはすべて「人としての信用」が土台になります。子供の頃、「ワルいヤツ」と呼ばれる人がいました。 そのまま大人になって同じ振る舞いをすれば、いずれ社会の常識や作法から外れ、信頼を失ってしまうでしょう。逆に、「良い人」であり続けることで、社会からの信用を得て、人生の豊かさにつながっていきます。
<企業にとってのコンプライアンス>
企業が事業活動を永続するために必要なのは、社会からの信頼とお客様からの信用です。 そのためには、常に「良い企業」であり続ける必要があります。「良い企業」とは、法令を守るだけでなく、社会の期待に応え、社員一人ひとりが誠実に行動する企業です。つまり、企業の信頼は、そこで働く人々の信頼の集合体なのです。
<コンプライアンスとは「信頼を築く技術」>
コンプライアンスは、単なるルールではありません。それは、信頼を築くための“技術”であり、“習慣”です。
〇 違和感に気づく力
〇 迷ったときに立ち止まる力
〇 相手の立場で考える力
これらはすべて、コンプライアンス感性と呼ばれるものです。企業が役員や従業員に対して、この感性を育てることで、行動が変わり、企業の信頼が高まります。
<まとめ>
良い人・良い企業であり続けるためには、コンプライアンスの取組みが不可欠です。コンプライアンスの目的は、罰を避けることではありません。それは、個人が豊かな人生を送り、企業が社会に選ばれ続けるための“信頼の土台”です。こうした視点を持ち、研修や情報提供を通じて、お客様の「良い企業づくり」を支えることが、経営者が持つべき役割だと考えています。最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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