生損保の垣根は思い込み

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保険代理店の世界では、「生損保の垣根を越える」「クロスセリングを強化する」という言葉をよく耳にします。しかし、垣根という言葉は、実は代理店側の都合で生まれた概念です。お客様の視点に立ってみると、生保と損保の区別はほとんど意識されていません。あるのは、保険というカテゴリーだけです。

1.生保と損保の区別はない
お客様は、保険を生命保険と損害保険に分けて考えてはいません。
 〇 自分に必要な補償は何か
 〇 家族や事業を守るために何が必要か
 〇 今の生活や事業環境にどんなリスクがあるか
このように、リスクベースで考えています。生損保の区別を意識しているのは、代理店側だけ。お客様にとっては、保険は安心を得るための手段に過ぎません。

2.代理店側が垣根を作ってしまう理由
生損保の垣根は、お客様ではなく代理店側の思い込みから生まれています。
 〇 得意・不得意を垣根という言葉で正当化している
 〇 生保と損保で担当者や文化が違うという業界の事情
 〇 過去の経験から、自分は損保専門で生保は苦手と思い込む
 〇 研修・教育が分断されている
 〇 組織としてクロスセルの仕組みがない
つまり、垣根とは、代理店内部の構造や心理が作り出したものなのです。

3.必要性を可視化すれば、垣根は自然に消える
お客様のリスクを一覧化してみると、生保・損保の区別は意味を持ちません。人生のリスク、生活のリスク、事業のリスクのように整理すれば、必要な補償が自然と浮かび上がります。商品カテゴリーで考えるから垣根が生まれ、リスクベースで考えれば、垣根は最初から存在しないのです。

4.垣根を越えるために取るべき行動
垣根を壊すのではなく、最初から存在しないものとして扱う。そのために必要な行動は次のとおりです。
 〇 リスクベースで説明する(商品ベースで説明しない)
 〇 生保・損保を横断したヒアリングシートを作る
 〇 垣根として扱わない文化をつくる
 〇 必要に応じて専門家と連携する(ワンチーム化)
 〇 クロスセルを売り込みではなく、リスク説明と位置づける
これらは、クロスセル強化ではなく、顧客本位の提案を実現するための基盤づくりです。言い換えれば、顧客本位の業務運営の実践です。

<まとめ>
垣根を壊すのではなく、最初から存在しないと理解することに尽きます。
 〇 お客様には生損保の垣根は存在しない
 〇 垣根を作っているのは代理店側の思い込み
 〇 リスクを可視化すれば、自然と提案の幅が広がる
 〇 生損保の区別ではなく、お客様の人生・生活・事業を軸に考える
 〇 垣根をなくすことは、顧客本位の業務運営そのもの
生損保の垣根を越えるとは、代理店が本来の役割に立ち返ることでもあります。本日のテーマが、皆さまの業務の一助となれば幸いです。

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