経営者が陥る落とし穴に続き、本日は管理職が陥る落とし穴をテーマにします。経営者が組織の進む方向性を示す一方で、日々の現場を支えるのは管理職です。管理職は経営者と従業員の橋渡し役であり、組織文化を形づくる重要な存在です。しかし、その立場ゆえに、「落とし穴」に陥りやすい傾向があります。本日は、代表的な例をご紹介します。
1.部下任せの落とし穴
「指示を出したから、あとは部下がやるだろう」と過信すると、現場で小さな不正や不適切な行動が見過ごされます。管理職が定期的に確認し、部下の声を聞く姿勢を持たなければ、問題は潜在化し、後に大きな不祥事へと発展します。定期的に部下と1on1ミーティングを行い、悩みや課題などに耳を傾けるなどの防止策も考えられます。
2.成果主義の誤解の落とし穴
「数字を上げることが最優先」というメッセージを強調すると、部下は目先の成果を優先します。近年でも、営業第一線で過度なノルマが不正や不適切な対応につながり、企業全体の信用を失った事例が報道されています。成果と信頼の両立を示すことが、管理職の役割です。令和のマネジメントには、成果と信頼を両立させる視点が不可欠です。
3.異論封じの落とし穴
部下の意見や異論を退けると、職場に沈黙の文化が広がります。問題を見ても「言わない方が安全」と考える社員が増え、組織の腐敗が進みます。管理職は「異論を歓迎する姿勢」を示すことで、心理的安全性を育む必要があります。心理的安全性が高い職場は、風通しが良く離職率が低いと言われています。
4.責任転嫁の落とし穴
トラブルが起きた際に、行為者である部下の責任と決めつけると、組織全体の信頼が失われます。最近、内部告発した内容がSNSで拡散し、管理職が責任を回避したため「隠蔽体質」と批判された事例がありました。危機時こそ、管理職が誠実に対応し、責任を共有する姿勢が求められます。部下の責任と片付けると、部下には必ず怒りが湧いてきます。アンガー・マネジメントを習得させることで、管理職を育成する企業もあります。
<管理職への問いかけ>
管理職の方は自らに、経営者の方は管理職の方々へ以下の問いかけをしてみては、いかがでしょうか。
〇 部下に任せきりになっていませんか?
〇 成果を強調していませんか?
〇 異論を歓迎する姿勢を示していますか?
〇 トラブルを部下が起こしたことと整理していませんか?
管理職は「現場を動かすリーダー」であると同時に、「組織文化を守る担い手」です。落とし穴を避け、信頼を積み上げる姿勢を持つことで、組織は健全に成長していきます。これは、上級管理職も同じです。次回は、従業員が陥る落とし穴を予定しています。



コメント