民営化企業の個人情報漏えい

国債や投資信託のと取引に関する「金融商品仲介補助簿」と「払込取扱票」などの控えが大量に紛失したというニュース(リンク)が流れた。ほとんどが事務所内で廃棄してしまったらしく、顧客の氏名や取引内容が外部に漏れて、被害が出ることは、ないようです。

気になったのは、全拠点の3分の1の拠点で発生と、最長10年間に亘り紛失が発覚しなかったこと。新金融商品を仲介販売する際、大企業ほど業務フローを精緻に作り上げるはずが、3分の1で守られていなかったのは残念。また、新商品を発売直後は、モニタリングや点検・監査で、実態を把握して、誤りやすいフローがあれば見直したり、ルールの再徹底などを行い、実務の改善を図っていたのだろうか。

法令で定められたルールを自社の業務フローへ落とし込み、運用の実態を把握して不適切な点があれば改善するという事業活動ができないと、内部統制の甘さやコンプライアンス感覚の欠如に繋がるのでしょう。有名な学者の理論やCOSOモデルも大切だが、アクセルを踏んだら、ハンドルを握り直し、ミラーで確認する動作がないと、暴走した結果、大きな代償を払うことになる。他人事ではない。

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