前回は、個人のお客様を起点にして、お客様の期待と販売実態について、考えてみました。本日は、生保商品を主体としている生保型営業の代理店さんについて、考えてみます。
生保型営業の代理店は、店舗型と訪問型に分かれます。新規顧客に対し、がん保険や医療保険を中心に販売しています。既存契約者に対し、生損保の新商品、リスク診断、NISAなど金融資産の案内や提案ができれば、発展が見込めると思います。
弱点は、メンテナンスと他種目の提案がないことです。新規需要のあるお客様だけが、ターゲットになっています。お客様起点で考えると、新たなリスク、他社契約の確認、リスク診断、優先度の高いリスクに対する商品提案を求められています。
お客様には、保険は生損保の区別はなく、生活や事業全体を見てリスクを分析し、優先順位の高い順に加入したいはずです。がんと医療はショップ店、火災と地震は損保のオジサン、自動車保険はカーセールスで加入していると、家庭や個人としてのリスク全体の把握や優先順位が分からず、補償が重複する可能性まであります。
近年、代理店の大型化、組織化が進みました。しかし、お客様から見ると、大きな組織に所属する個人からの説明を受けて、契約しているに過ぎません。基本に立ち返れば、代理店の役割は、リスクを包括的に診断し、お客様に判断を促すことです。
より多い代理店手数料を求める為に、一定の商品を集中的に促進したり、新規契約が少ない募集人を解雇して、既存契約者のメンテナンスを行わない経営体制は、保険業法が求める顧客本位の業務運営からかい離しています。
また、損保代理店から生保案件の紹介を受け、成約すれば共同保険にして、手数料を按分する販売方式を行っている訪問型代理店もありますが、お客様起点で考えると、生損保共に知識があり、コンサルできる代理店が求められています。
自社の販売方式や営業推進の姿について、今一度、自社の販売の現状をデータやヒアリングで確認し、お客様から見た観点で、課題がないか、その課題を解決する為に、今後必要な取組みは何かを考えましょう。
弊社では、一緒に課題を見つけ出して解決策を考えるご支援をしています。



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