保険代理店の体制整備11

focused woman editing paper documents during work at desk with computer

4月に年度方針説明を行い、新しい仲間を迎え入れ、所属保険会社から前年度の各種表彰を受けた。さあ、今年度も頑張るぞというのが5月でしょうか。本日は、第一四半期に行う体制整備の取組みについて、考えてみます。

最初にすべき取組みは、顧客本位の業務運営に則り、代理店業務が行われているかを確認することです。PDCAのサイクルで言えば、「C(チェック)」に相当します。

例えば、自社に定めた比較推奨販売ルール通りに、お客様に説明しているか。推奨と異なる保険会社や商品が成約した場合、意向把握確認の記録を確認して、お客様の意思で決定しているかを確認します。全件が難しい場合には、30%程度の件数を目途にサンプリングします。

また、情報提供、意向把握確認は、適切に行われているか。お客様と商談に入った経緯や、商談内容の記録を確認します。個人資産をお預かりする金融商品には、公的年金制度の説明の有無、法人契約では節税を主たる目的とした販売や誘導の有無です。

外部の監査が入った想定で確認して、仮に不適切な対応や定めたルール通りにでない場合は、原因を掘り下げて調査します。新たなルールが定着度合、業務フロー通りの手順の浸透、マニュアルが実態に合っているか、など現場の生の声を把握していきます。必要に応じて、ご不満の声から生じた契約訂正事案を確認します。

そのうえで、社内会議等にて原因と対策について意見交換し、対策を開始して記録に残します。大切なのは、原因と対策が対になっていることです。業務フローの漏れ誤りや、マニュアルの不明瞭が原因なのに、募集人向け研修を対策としていれば、原因と対策が、対になっていないことになります。

策定した対策が、PDCAサイクルの「A(アクト)」に相当します。ルール・業務フロー・マニュアルなどの修正や見直しがあれば、PDCAサイクルの「P(プラン)」に相当します。見直した内容について社内教育を行い、結果を管理して不足があれば指導を行うことが、「PDCAサイクルの「D(ドゥ)」に相当します。

このように、着実に体制整備の第一歩を踏み出してから、自己点検を実施することで、点検の実効性が高まり、説明責任を果たせる取組みになります。詳細がお知りになりたい方、取組みに詳しくなりたい方は、弊社へご相談下さい。

コメント