エスカレーター事故

old man in beret riding escalator in subway

駅のエスカレーターで男性が倒れているのが見つかり、その後亡くなった旨、報道がありました。エスカレーター降り口の下部にある吸い込み口に上着の裾が巻き込まれていたそうです。本日は、エスカレーター事故の防止について、考えてみます。

私は、週の半分は実家に一人暮らしをしている父の生活支援をしています。具体的には、本人ができないことを代行する、買い物や散歩に同伴する、本人が行きたい場所へ連れていくなどです。

定期的に、駅ビルのお店でコーヒーを買いに行くことがあります。お店は2階なので、エスカレーターかエレベータを使います。父がエスカレーターに乗る際、乗降時の転倒や、降りた直後のスローな動きなどが気になり、慎重に対応しています。

高齢者等がエスカレーターを使う際、ステップに乗る前に躊躇することがあります。健康な時とは異なり、足の動きがステップに合わなかった時に起こります。また乗っている時は、身体がフラフラすることがあります。手荷物がある時、体調が万全でない時などに、その傾向が強いようです。

降りる際は、最も危険な場面です。降りてすぐにスタスタと歩けるとは、限りません。降りた場所で一旦停止してから歩き始めるからです。それゆえ、高齢者などが前にいる時は、一段離れたステップに乗ることが賢明です。

下りのエスカレーターは、高齢者本人も危険と感じているそうです。確かに、上から見るとスキージャンプ台から下を覗いたような景色です。乗り降りの時に、そういう危険と感じる気持ちが、スローな動作に繋がっていると思われます。

一方、エレベーターは、比較的安全です。乗り降りする際に、高齢者等がボタン操作を行うことは、稀だからです。唯一の危険は機内でふらつくことですが、機内に簡易イスさえあれば、解決します。高齢者等は、自分のことが分かっているので、簡易イスがあれば座るのだそうです。

エスカレーターやエレベーターでの事故の大半は、高齢者、幼児、お身体の不自由な方です。我々が少し気を遣うことで、事故の多くは減らせると思います。乗降口から見える所に「高齢者や幼児、お身体の不自由な方も使います。少し優しい気持ちでご利用ください。」と掲示すれば、事故を減らせるのではないかと考える次第です。

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