2025年の保険業法等改正では、兼業している保険代理店に対して、体制整備の強化が求められるようになります。特に中古車販売や修理業を併せ持つ代理店では、保険募集との間に“利益相反”が生じやすく、これを未然に防ぐことが目的です。本日は、改正のポイントと10のチェック項目について、ご説明します。
<なぜ、修理業務にも体制整備が必要なのか>
自社やグループ内に修理部門を持つ場合、事故対応の中で「保険請求を調整して利益を得る」ような不正が起こる余地があります。今回の改正は、そうしたリスクを排除し、顧客本位の業務運営を守る仕組みづくりを求めるものです。「保険会社との関係があるから大丈夫」ではなく、「誠実な修理対応で信頼を築く」ことが前提になります。
<経営者が抑えておくべき体制整備ポイント>
〇 修理・販売部門と保険募集部門を担当者・役員レベルで分離
〇 保険金請求の妥当性を社内で点検・監査できる仕組みを設ける
〇 募集人が他業務を兼ねる場合は、研修や運用ルールの明文化
特に、兼業業務の内容・関与の度合いを見直し、曖昧な運営部分を整えることが信頼向上に繋がります。
<注意すべき10のチェック項目>
1.自社工場への事故車両の入庫を保険会社に依頼しない
2.協定内容と異なる作業・請求をしない
3.本来なかった作業(例:コーティング)を請求に加えない
4.赤字事故の損失を、別の事故で補填しない
5.売上目標達成に事故車両を利用しない
6.修理部門の評価を売上・利益だけに依らない
7.見積書と部品発注書は内容を一致させる
8.修理業務の監査は、実務経験者で構成する
9.経営者から不祥事防止のメッセージを定期発信する
10.募集と修理を兼ねる社員には、継続的な研修と注意喚起を実施する
これらをきちんと守れていれば、社外監査の場でも「虚偽・不正のない体制が確立されている」と説明できるはずです。実際には、親族経営や少人数の修理業者ではこうした不正は起きにくく、複数店舗を展開する“サラリーマン型”の組織で、業務負荷や評価体制の不整備が不正の温床となる傾向があります。
<まとめ>
兼業代理店の体制整備は、“難しいことを求められている”というより、信頼される運営のための基本ルールを確認する場だといえます。兼業の内容が今回の改正にどう関係するか分からない場合や、自社の体制に不安がある方は、お問い合わせフォームからご相談ください。個別事情に合わせて対応策をご提案します。



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