不祥事対策の基礎とは、どんな不祥事に対策を講じたいのか、なぜ当該事象が起こるのか、不祥事に至る事象は何かを把握することから、始まります。本日は、不祥事対策の基礎について、考えてみます。
例えば、製品・サービスの品質不正であれば、正しい品質を不正に変える事象に対して、対策を講じたいはずです。なぜ品質不正が起こるのか、正しいか否かを判断するに至る事象は何かを把握することから、始めます。
また、決算書や財務など金銭やそれを表す数値を不正に操作して起こす不正であれば、なぜ数値を不正や見逃す事象が起こるのか、正しい数値を判断するに至る事象は何かを把握することから、始めます。
次に、不祥事になる行為や不正が起こる直前にある事業活動の中で、決定権者や決定申請を起票する担当者が、どういう悩みを抱える傾向があるかを把握します。製品であれば、最終承認は事業部の責任者が決定権者であり、タイムリーに点検監査を行う部署があれば、その部署も含まれます。そういう役職にある人が、どういう悩みを抱える傾向があるかを洗い出し、発生する要因を突き止めることに尽きます。
財務や営業売上などの数値は、決算書や売上を計上する最終承認者が、どういう悩みを抱えて事業活動を行っているかを把握すれば、その発生要因に行き着くことが可能になると思われます。
上記に限らず、不祥事や不正が起こる直前の事業活動や、社内外の認証・決裁行為の中に、不祥事の根っこが隠れています。不祥事の対策とは、根っこの部分を見つけ出し、コンプライアンス担当部署が、営業・生産・財務などの事業部と協力しながら、本音で語り合い、お互いが真っ新な状態になるところまで突き詰めると、実際に講じる対策を定める際に、違和感がなくなります。
その為には、経営トップが、不祥事対策の考え方を説明し、理解度を高めてから行うことが得策です。不祥事が起こった直後に対策が必要となりますので、それをコントロールするのが、経営トップの役割ではないでしょうか。経営による体質改善というのは、そういう取組みを指しているのだと思います。



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