家庭内問題

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家庭内問題とは、家族は親族間で発生する様々な問題を言います。具体的には、家庭内の不和、離婚、子育て、親子や夫婦間の暴力などのトラブル、家族の病気、遺産相続、介護などの問題です。本日は、言葉の使い方について、コメントします。

具体的な事例で示したとおり、家族や親族間において、トラブルやアクシデントが発生して、直ぐに解決ができないものを指しています。それゆえ、家庭内問題は、当事者ならびに家族親族の問題であり、他人や社会が意見や評価をするものではないことが、社会の常識として考えられています。

ところが、他人や社会が意見や評価ができないことを悪用し、家族親族以外の他人を巻き込んでいるにも関わらず、当事者や関係者が家庭内問題と整理し、非難や批判を逃れ、評価を受けないようにガードする事態が多くなっている気がします。

先日、政党党首による不倫問題が報じられました。本人、幹事長は、家庭内問題との発言を繰り返しています。不倫は、夫婦以外の人との特別な関係です。当然ながら夫婦間だけでは解決できません。それゆえ、家庭内問題ではありません。

家庭内問題と整理するのは、不倫相手に寄り添った対応をしないと公言したとみなされるおそれがあり、大変危険です。倫理に反するが法令違反でないので、家庭内トラブルとして解決すれば、自身の地位や名誉を汚すものではないと考えがちです。

同種の言葉で、プライベートの問題がありますが、直接間接を問わず、オフィシャルに影響を与えない問題のことです。起こった事象を小さく見せようと、あさはかに考えるときに使ってしまう傾向があります。気を付けて使いたいと思います。

これらの事象は、当事者の常識が社会の非常識になっていることに気付かないことに起因します。自組織や企業の常識が、社会の常識と合致しているかを考えるには、使っている言葉や習慣的に実施している行動、組織や企業内のルーティン業務などにメスを入れ、振り返ることが大切です。人間誰でも、言葉の意味を間違って使うことはあります。他人に指摘を受ける前に気付くことが、コンプライアンス経営の効果なのではないでしょうか。

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