お客様本位の3回目です。2回目では、典型的な5つタイプの特徴となるポイントを整理してみました。本日は、どんな言い回しが当該タイプの方の心に響くか、接し方の例について、考えてみます。
1.若年層・結婚前後
<響く言い回し>
もしもへの備えを少額からスタートできるプランをご提案します。
貯蓄や資産形成として保険を活用する方が増えています。
近い将来、お子様が産まれた時に、備えを加える設計が可能です。
<接し方の例>
言葉選びはやさしく、ざっくりから入る。(保険知識が少ないから)
事例やシンプルな図解で説明する。(保険=損という先入観がある場合)
将来の選択肢を広げる為の準備として提案すると納得を得られやすい。
2.働き盛り・子育て世代
<響く言い回し>
お子様が高校・大学に進学時に、万が一の備えがあると安心ですよね。
教育費・住宅ローンといったご負担に配慮した設計もできます。
保険料はずっと払うので、無理なく一番バランスの良い形をご提案します。
<接し方の例>
忙しい世代なので、端的に話し、選択肢を絞って例示する。
数字やライフプラン表など見える化すると効果的。
万が一のときに、ご家族が困らないため・・・という家族目線が響く
3.シニア世代
<響く言い回し>
万が一、医療費や介護が必要な時、ご家族にご負担がかからないように。
今のご健康状態で入れるのは、実は貴重な機会です。
相続や葬儀の費用準備として、使われる方も多いです。
<接し方の例>
ゆっくりと丁寧な言葉遣いを意識する。
加入後の手続きや保険金請求なども含めて、サポート体制を説明する。
思い出話、不安、生活背景などについて、お客様から聞く姿勢が大切。
4.自営業・フリーランスのお客様
<響く言い回し>
収入が不安定な分、働けない期間のリスクに備えておきたいですよね。
経費扱いにできる保険や、法人名義での活用も可能なご提案もあります。
投資+保険のような考え方で、効率的に備えることもできます。
<接し方の例>
話が早くまとまる反面、ムダな説明や売りつけ感に、お客様は敏感。
数字・データ・比較など、論理的な材料を整理して準備しておく。
税理士や顧問などの専門家にお客様が相談する前提で提案する。
5.人を見て決めるタイプ(年齢問わず)
<響く言い回し>
○○さんのご紹介ですから、しっかりと責任を持ってご案内します。
お客様とのご縁を大切にしているので、ご納得いくまでご相談くださいね。
無理にお薦めはしませんので、まずはお客様のお話をお聞かせ下さい。
<接し方の例〉
笑顔・相槌・共感が大切。
商品よりも「あなたが担当なら安心」という信頼感が決め手になる。
保険を売る人ではなく、人生の相談相手としての姿勢を強調する。
具体的にタイプ別に分けて、その特徴と心に響く言葉などを準備しておくと、実際の面談時にスムーズに進み、イレギュラーな質問や問いかけにも、冷静に対応できるようになります。
但し、全てのお客様に共通するのが、意向把握・確認、情報提供、重要事項説明、比較推奨販売の義務を果たすことです。これだけは、全てのお客様に同じ説明を同じフレーズで行うことが、保険代理店の業務品質の第一歩です。そのうえで、業務品質を高めるために、お客様のタイプにより、響く言葉を加えたり、接し方を工夫したり、時間を有効に使ったりするテクニックを活用すると考えるようにして下さい。法令で定められた義務を果たしたうえで、更に品質を高めるスキルとして、上記のお客様タイプ別対応を検討することをお薦めします。



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