企業のリスクマネジメントと言うと、大きく構えているように見えます。英語の直訳の通り、リスク(=危険)をマネジメントする(=何とかする)という趣旨です。本日は、リスクマネジメントについて、簡素化して考えてみます。
一般的には、企業において危険な事柄とは、事業活動を脅かす事象、社会からの批判、大きな経済的損失、従業員の大量喪失、大幅なコストの増加、法令違反、自然災害、労働争議、企業買収、戦争・暴動などがあります。取り巻く環境や、頻度と被害額により、各社の危険度は異なります。
そのリスクを何とかする(マネジメントする)主な方法は、以下の4つです。
1.回避する=リスク自体を発生させない環境に変える(例:閉鎖、中止)
2.軽減する=リスクを発生しにくい環境に変える(例:教育、ソフト導入)
3.移転する=リスクが生じた際に生じる被害を補填できる環境に変える(例:保険加入)
4.保有する=リスクが生じることを覚悟して持ち続ける(例:予備品購入、復旧費用準備)
要すれば、リスクマネジメントの基本は、何らかの対策を講じる準備をすることです。その為には、リスクの種類、頻度、経営影響度をできるだけ多く把握して、検討結果を記録しておく必要があります。
経営者は、年度替わりなどの時期には、社内のリスクマネジメント担当部署が、前述の検討結果を最新の状態に更新するよう、再度指示を出しておくべきです。やっているだろうという思い込みは、排除して下さい。実際に再度検討して見直すことをしなくとも、最近は、「更新ボタン」一つで記録更新が完了してしまうという、新しいリスクがあるということを覚えておきましょう。



コメント