ブロックオファー取引

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ブロックオファーとは、証券会社が株式のまとまった売り注文を受けた場合、それを処理するために、特定の顧客(大口の得意先)に対して、時間外取引にて終値よりも少しディスカウントして売り出す取引。

この手法を使い、大株主が持ち株を売却する際、市場株価を意図的に操作していたことから、東京地検特捜部が証券会社役職員を逮捕した。逮捕された役職員は、大口の得意先や大株主を直接担当しないので、複数の組織が一連の売買を承知して、業務を担っていたと推測できる。

この手法が、どのようなリスクを持ち、違法性がない取引を行うには、どういう点を明確にしておけばよいのか、平時に考えておくべき。時間外取引とディスカウントという言葉は、違法性を推察させる。


企業は、業務上に生じるリスクを想定して、法的・倫理的に抵触しない仕組み作りをしておくことが望まれる。事件が生じる都度、自社の業務の見直しを指示したり、自社でも同様な手法の取引がないかを確認させることで、業務リスクの見直しに繋がる。

平時において、リスクの洗い出しや見直し、仕組み作りに関して、社外の相談役として当センターをご活用いただきたい。有事になってしまえば、第三者委員会や弁護士のお世話になるしかない。

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