バスとトラックの衝突

ambulance car on city road at night

都市間バスとトラックと衝突して、5人が死亡する事故が発生しました。お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げます。本日は、バスを運行する会社の立場で、初期対応について、考えてみます。

第一に、状況を把握して、事故現場へ担当社員を向かわせます。同時に、緊急対策本部を立ち上げ、リーダーと補佐する人へ、被害者の把握と連絡、被害者への謝罪、従業員の状態確認、ご家族への連絡、会見の準備などを指示します。緊急時対応マニュアルがあれば、マニュアルに従い進めます。

現地へ向かった担当社員は、全搭乗者の特定と全員の安全もしくは病院への搬送が完了するまで見届けると共に、ご家族の連絡先を伺い、事故発生の事実とご本人がどのような状況なのか、分かっている限りでお伝えします。映像提出など、警察や消防への協力を行うと共に、情報交換しながら進めます。

会見の準備も必要です。警察と病院、現地へ向かった担当社員からの情報を取り纏め、できるだけ詳細に説明ができるように、Q&Aを含めて原稿を作成します。抜け漏れがあるかも知れないので、その際には、調べて後ほど報告すると回答するなど、取り決めをしておきます。

被害者がいる場合には、補償についても確認しておきます。具体的には、自社が加入している自動車保険、旅行傷害保険、賠償責任保険などです。支払いが確定した訳ではありませんので、加入している保険の最高限度額と有免責を確認することで足ります。

いずれの行動を取る場合も、誠実さ、向き合う姿勢、責任者による説明が、必要条件です。被害者のご家族が見たり聞いたりした際に、親身になって対応している姿を伝えていくことが大切です。社内はかなり忙しくなりますので、補助要員や交代要員の確保の段取りも必要になってきます。

事故は、数日では解決しませんので、長丁場を覚悟すると共に、対応にあたる役員や従業員の体調管理、特にメンタルヘルスに配慮しながら、企業全体で助け合うことができれば良いと思います。しかし現実には、なかなかうまくいかないので、経営トップの関与と配慮が命綱になります。

最近は、自動車の安全装置やその性能が、かなり高いレベルになってきていますが、こうした事故が起こらないとは限りません。自分でも、安全第一、交通法規を守って運転しようと更に強く思いました。

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