人的補償ルール

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プロ野球には、一定期間一軍でプレイした選手には、FA権が与えられて、他の球団への移籍が認められています。選手の格付けにより、移籍された球団は、移籍した球団に対して人的補償を求めることができるルールになっています。本日は、このルールについて、考えてみます。

移籍した球団は、一定数の選手をプロテクトできる仕組みになっていて、残りの選手が人的補償の対象となります。しかし、直近の動向を見ていると、このルールが正しく運用されているのか、不審に感じることがあります。

どうやら、球団同士で話し合いを行って、お互いの着地点を見い出して、移籍する選手を決めているふしがあります。お互いにファン離れや報道による炎上は避けたいという思惑があるのは一定程度理解できるものの、そうであれば、人的補償ルールは効力がないことになります。

このようなお互いの球団で話し合いを行って決めるのが行われているとすれば、それは球界では常識だとしても、ルールを公開している以上、コンプライアンス違反であることは、明白です。いわゆる社会規範に反する行為に該当します。

恐らく球団は、そのような不適切な習慣は認めないとは思いますが、社会からの要請が何であるか、考え直す必要があると思われます。身の回りでは常識や慣習になっている行為であっても、外部から見ると非常識なことこそ、コンプライアンス上では排除すべきことです。

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