損害保険の選び方

housing investment prices hand holding key to new house door

2025年1月より、大手損害保険会社の自動車保険料が平均で3.5%~5%ほど値上げになる旨の報道を見ました。本日は、損害保険会社の知識をもつ一般個人として、損害保険の選び方について、考えてみます。

個人で多く加入している火災、自動車、傷害、新種の4種の保険について、最近の保険事故の傾向を鑑み、生活を維持回復するに必要な補償が満たされているかの観点で、考えてみます。生命保険と同じく保険料が安い観点は、除いています。

1.火災保険
 近年の異常気象を踏まえると、水災と地震保険が必要な補償です。水災を担保できる商品と、地震保険が保険金額の100%の金額を設定できる商品をお薦めします。広域災害が発生した際、この補償の有無が、生活の復旧に最も影響するからです。

2.自動車保険
 最近の自動車事故の傾向と被害状況を踏まえると、2カメラのドライブレコーダー付帯、弁護士相談の特約、地震や噴火でも一定額を補償する車両保険、ロードサービスとレンタカー特約のある商品をお薦めします。暴走事故や飲酒事故に巻き込まれた場合や、地震で車両損傷が出た場合に、通常の生活に戻る為に必要だからです。

3.傷害保険
 ケガや病気による入通院に伴う補償は生命保険で、旅行期間中の補償はクレジットカードに付帯している保険でカバーします。よって、危険度の高い職業でない限り、単独の傷害保険は必要ないと考えています。

4.新種保険
 個人賠償責任、自転車、介護補償、ゴルフなどのスポーツ保険は、加入必須と思われます。保険事故により煩わしい賠償や補償の問題が出そうなものは、保険でカバーしておくと言う考え方です。個人事業主は、事業用パソコン、メール、ホームページにサイバー攻撃を受けた時、被害調査とデータ回復に必要な補償があるサイバー保険の加入をお薦めします。

5.損害保険を選ぶ際の留意事項
 商品改定や新たな補償範囲などの見直し対応が遅れることから、長期契約はお薦めしません。全て同じ保険満期月であれば、更新手続きの回数が少なくて済みますが、同じでなくても、見直す、知る機会が増えるだけなので、心配ありません。また、大災害は、複数同時に発生することもあるので、同じ保険会社に統一することが望ましいですが、異なる保険会社であっても、手続に支障がなければ、構いません。代理店さんは、毎年契約更新時に補償内容の説明、重要事項、新商品や新サービス、補償の見直し提案などをしてくれる方をお薦めします。事故がなければお守りだから、そのまま電話で更新するという考え方には、賛成しかねます。

今回は、一般個人の立場で、損害保険の商品・サービスの選び方をご説明しました。違和感があるかも知れませんが、ご容赦ください。募集人の方は、更新の都度、お客様の考え方や経済生活環境の変化を聞き出して下さい。保険のプロは、お客様の周囲で起きていること、どういう不安や不満があるかを引き出す努力を怠ってはなりません。説明の省略や、システム手続きさえしておけば良いという考え方は、顧客本位の業務運営の考え方と相反します。今後は、こういう活動取組みが、代理店の業務品質を判定する基準になると思われます。

コメント