200店舗を持つ自動車メーカー直営販売店、全国展開している大手中古車販売店2社に対して、金融庁が立ち入り検査に入った旨、報道がありました。本日は、金融庁による保険代理店への立ち入り検査について、考えてみます。
昨年の中古車販売店による保険金不正請求問題を受けて、自動車ディーラーや中古車販売店に対する監視や検査を強化する方針を打ち出していることが、背景にあります。とは言え、特定の代理店に対して直接立ち入り検査を行うには、必ず理由があります。
自動車メーカー直営販売店の場合は、4年前に70店舗で2,000件を超える車両と総費用の水増し請求があり、3年前には検査計測値を改ざんした不正車検を行っていた旨、ニュースリリースを行っています。当該中古車販売店2社は、過去に不適切な保険金請求事案があったと報道されています。金融庁へ不祥事件として報告済なのかも知れません。
恐らく、その他にも金融庁や財務局に、顧客等から直接的に苦情や情報が入っている可能性は、否定できません。当該代理店の本業が、保険事業と利益相反することから、昨年の保険金不正請求事件と同じ環境にあると認識しており、詳しく調べる必要があると判断したとみられます。
立ち入り検査では、利益相反させない仕組みの有無と実態を確認すると思われます。本業に対する点検監査の実態、不正を見逃がさない仕組みの実効性、不正を認めない社内風土の醸成、経営陣が利益相反リスクを理解して不正に手を染めさせない為の言動や営業推進を実施しているかなどの実態を確認するのではないでしょうか。
こうした立ち入り検査は、本業が利益相反している他の代理店に対して、けん制効果をもたらします。次は自社か?と思わせることで、自ら総点検や不正防止対策を講じる代理店も多いでしょう。その結果、業界全体が顧客から信頼を回復することに繋がることを期待します。
恐らく年内は、自動車販売修理業において、過去に不正や不適切な事件が発生した代理店に対して、立ち入り検査は続くと思われます。利益相反しているのは、自動車業界以外にも、いくつもの業種があります。今後の金融庁の動きに、注視したいと思います。



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