保育士向けの職場紹介サイトを運営する会社が、保育園に関する口コミを別の園紹介サイトから無断で転用していたことが報道されました。本日は、口コミの無断転用について、考えてみます。
スクレイピングという技術を使ってネット上の情報を収集し、口コミの文言を生成AIで改変して、自分たちで正当に得たものと装って自社サイトに掲載しました。約4万の保育園が表示され、口コミは1万件あまりもあったそうです。
当該企業は、就職や転職を望む保育士をサイトに誘引して保育園につなぎ、採用が決まれば園側から報酬を得るビジネスです。保育士が応募したいを考えさせる為に、良くない口コミを良い口コミに変えてしまったのではないかと思われます。
本件では、無断転用したことは企業倫理に反する行為ですが、正しくない情報に変えて自社サイトを訪問するお客様に対し、お客様にフィットしない就職先へ誘導することも企業倫理に反する行為です。
この事象を通じて、AIの技術の進歩は素晴らしいが、悪用される可能性もあると感じさせます。また、情報は規制で対処するばかりでなく、多様な情報を分析できる個人の能力を向上させる必要があると考えます。
このビジネスモデルが、活用するお客様と収益をもたらすお客様が異なることから、この程度は構わないと考えるきっかけになったのではないでしょうか。よもや、サイト運営者が自社に有利になるように虚偽の口コミを掲載すれば、サイト自体への信頼も揺らぎます。
もし、皆様の企業の事業活動において、同様なビジネスがあれば、両方のお客様に対して誠実に、かつ企業倫理に反する活動が行われていないか、実態確認しておくことをお薦めします。法令違反より、社会倫理に反する行為の方がダメージが大きいことを認識しておくべきだと思います。



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