レピュテーションリスク

young bald woman using photos on smartphone in neon studio

企業を取り巻くリスクの中に、レピュテーションリスクがあります。ネットや報道を通じて、ネガティブな情報が拡散して、信用やブランド価値が低下もしくは失墜するリスクです。本日は、レピュテーションリスクについて、考えてみます。

昨今、SNSを通じて、一次不祥事が話題性と共感を呼び、ネガティブ反応が拡散することで、メディアが取り上げ、二次不祥事という大惨事になる傾向があります。SNSに投稿され、その情報を得た人が共感して、ネガティブな意見を書き込みます。インフルエンサーという職業ブロガーが話題性ありと判断してコメントすると、大量の人々へ情報が拡散し、炎上に繋がる可能性が高まります。

SNSの発信元が自社従業員のケースもあります。個人ブログ、Facebook、Instagramなどに、会社の不満を書いたつもりが、その発端となった事象が読み手の関心を引き、ネガティブ情報としてコメントされて、同じ境遇の人が肯定するコメントを入れると、一気に拡散し炎上へ加速します。

対策は、お客様や社会からの要請に応える企業活動を継続することですが、事前に準備しておくべきは、早期発見、危機対応、再発防止の3点です。

一次不祥事らしき情報があれば、本社担当部署への報告する仕組みが機能すること。目的は早期発見です。次に、危機対応ができる態勢を整え、速やかに対応に着手できること。最後は、全容解明後に、発生原因の分析と再発防止を行い、報告する態勢があることです。

要すれば、実際に起こってから対応を考えては間に合いません。平時のうちにシュミレーションし、マニュアルを作成しておけば、多少異なる事象が起きても対応できます。手法や対象範囲などは、事業内容や発生した事象により異なるので、考え方だけを整理しておくと良いと思います。

SNSの発信自体を防ぐ対策はありませんが、不適切な行為や事象が起こったら、速やかに関連部署へ報告して対応する仕組みが機能していることが、何より大切です。加えて、経営トップの耳に入れる環境も整えておかないと、ステークホルダーに対して説明が必要な場合に対応が遅れます。

企業の存続に影響することには、「あらかじめ、備えておく」ということが、最短の解決方法です。

コメント