全国展開している中古車販売店が、顧客から依頼された車両の修理費用について、組織的に水増しを行い、顧客の保険として保険会社へ請求していたという報道がありました。その後、不祥事は4事業所に拡大した模様です。本日は、不祥事における社外対応について、考えてみます。
当該企業は、報道に伴い不安や心配を与えたステークホルダーへの謝罪、不明な点や心配な点について、ホームページ上に顧客向けの問合せ窓口開設しました。残念ですが、報道内容を詳細に知らない限り、どういうケースに問合せを行えば良いか、読み取れませんでした。不誠実に思えました。
不祥事が起これば、企業の姿勢により、ブランド価値が試されます。被害を拡大したくない、報道されたくない、長期化したくない、営業に影響を与えたくないなどという意見が、社内で飛び交うこともありますが、非常事態だからこそ、企業理念に立ち返り、ブレない姿勢をアピールする絶好の機会です。
企業理念は、ゼロから起業した時に策定しているので、過去に顧客と社会からの信頼を築き上げた成功体験を持っています。企業理念に立ち返れば、そのメッセージがステークホルダーへ伝わり、顧客や社会は好意的に感じます。今回のケースについて、私なりに企業の対応すべき行動を考えてみました。
1.報道内容の趣旨を説明。2.追加調査の進捗状況報告。3.全容解明に向けた方向性と完了見込み。4.その間の自社業務の運営状況(お客様にご迷惑をかけないのか、一部業務ができない等でご迷惑をおかけするのか)5.次回の中間報告予定時期。6.全容解明とステークホルダーに対する信頼回復を誠実に行っていくという意思表示。
調査中には、報道内容に対する否定や、自社の見解を公表しては、なりません。報道に誤りがあれば、プレス会見の場で代表者自ら説明すれば、好意的に受け取られます。また、厳正に社内処分を行うなどの記載は不要です。全容解明後に「行為者ならびに関係者に対し、就業規則に則り社内処分を行った」と公表することで足ります。役員の退任する場合も、その理由は公表しなくとも構いません。
不祥事は、いつ何時訪れるか、分かりません。危機管理マニュアルを作成し、それに基づき対応すれば、信頼を失うような対応には、ならないはずです。過去の不祥事における対応をマニュアルなどに記録しておけば、慌てずに方針決定の方向性や誠意ある対応ができるでしょう。



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