相場操縦事件の再発防止策

reflection of buildings on body of water

相場操縦事件を起こした証券会社が、改善計画書を提出すると報道で見ました。本日は、他業界から見た再発防止策について、考えてみたいと思います。事件の概要は、ブロックオファー取引のブログをご覧ください。

本件の真因は、市場株価を意図的に操作する機会があることです。時間外取引は、日本と時差のある海外や、夜間にネット証券経由で株取引を行う方々に対して株の売買の機会を設ける為に、必要な仕組みです。時間外取引に問題があるのではなく、証券会社の仕組みに問題があります。

証券会社がまとまった株の売却依頼を受けた場合、時間外取引を使って、前日終値より少し低い金額で大口顧客に優遇する仕組みをなくさないと、この事件は必ず再発します。前日終値より少し低い金額というのが、証券会社が意図的に設定した株価ですから、これが問題の本質です。

時間外取引が、時間内取引を同じ景色が見えていることが、適切な取引です。責任者処分を行っても、同じスピリットを持つ担当役員や管理職が代わるだけなので、再発するのは、子供でも分かります。

要すれば、企業が反省するというのは表向きだけの話であり、起こさせない仕組みを作ってこそ、再発防止策であり、世の中に対する反省になると思われます。

まとまった株式の売却依頼を受けた場合、市場が開いている時間帯に、日数をかけて予定価格で売却する仕組みを作るのが再発防止策です。買い手の大口顧客には、予定価格を教え、その価格で自動購入してもらえば、同じこととなります。

コメント