3月に年度末を迎える企業が多いことから、年度末に向けた経営者メッセージを発信する企業が、増えています。事業計画、売上、利益などの目標達成に向けた力強いメッセージを発信して、成果を求める趣旨になりがちです。本日は、年度末メッセージについて、考えてみます。
管理職の第一の目標は、年間目標や事業計画の達成です。しかし、経営者が求められているのは、企業理念や経営理念の実現という永続的なゴールであり、持続可能な経営体制です。年間目標や事業計画の達成は、そのマイルストーンの一つです。個々のマイストーンは管理職に任せ、経営者メッセージは、企業理念や経営理念のリマインドをお薦めしています。
企業理念や経営理念には、会社の存在理由、目指す姿、創業者が何を大切にしていることなどを記載しています。年度末などの繁忙期ほど、目的や存在理由などが疎かになりがちです。そこで経営者が、理念という手綱を引き締め、経営体制について語ることで、思わぬ過ちや誤ったリードを防止できます。年度末、年度初、創業記念日などの節目には、原点回帰する習慣を付けておくことをお薦めします。
その際、コンプライアンスの意味や重要性、自社の常識より社会の常識が優先する、当たり前と思ってこなしてきた業務が世間とズレていないか、など日常の業務において、改めて振り返るべきことを取り入れて下さい。経営者メッセージを通じて、企業理念や経営理念を浸透させましょう。



コメント