騎手の落馬対策

brown horse

先日のレースにて落馬した騎手が意識不明となり、帰らぬ人となった旨、報道がありました。お名前は存じ上げていましたが、まさかの報道でした。本日は、騎手の落馬対策について、考えてみます。

JRAのレースにおいて、100年で50数名の落馬に伴う引退・死去が発生しています。落馬で引退か死亡事故が2年に1度は起こると計算できます。1年に3,500レースありますが、落馬自体はもっと多く起こっているはずです。

馬の故障、気性、馬同士の衝突、進路妨害、巻き込まれ事故、馬具の異常など、落馬事故の多くは観客が見ている前で起こります。それゆえ、騎手には避けられない事故と言ってしまえば、それで終わります。

JRAは、コースの内側に救急車を待機させています。そのお陰で引退や死亡事故は減っているのかも知れません。他には、適切な装備の使用、馬の訓練と管理、コースと競争条件の見直し、騎手向けトレーニング、ルールと規制の遵守などがあります。

馬が主役である以上、騎手が馬の動きや感情を完璧に把握してコントロールできないようです。それゆえ、落馬事故については、発生時の騎手への衝撃を最小限にする、いち早く医療機関へ送り込むことに尽きると思われます。

仮に、未然防止策と検討するなら、馬の背から地面に叩きつけられるリスクを回避する対策が考えられます。地面に叩きつけられることで騎手に与える衝撃が大きく、後続の馬に踏まれる可能性が高くなるからです。

落馬事故による騎手の引退・死去数と、走行中事故による馬の引退・死去数を比較して考えなければなりません。また、馬の所有者が馬主という第三者であるので、対策主体者に馬主を含めないと課題解決に近づけないのではないかと考える次第です。

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